2012年のホンダモータースポーツ体制発表会がありました。
　2月に入ってからという、ちょっと遅めの発表ですが、レプソルホンダレーシングチームのテストがマレーシアであり、その足で日本へという都合からのようで、モータースポーツファンとしてはかなり待たされました。

　レプソルホンダチームは、新レギュレーションからのニューマシンテストでケーシー・ストーナーが早速のトップタイム（詳しくは西村センセのコラムでね～）。
　この日は、朝マレーシアから到着、午前の合同プレス会見のあと、午後の発表会の後にHRCでミーティングと過密スケジュールのレプソル勢でした。
　ワールドスーパーバイクに挑戦する青山博一やアジア選手権参戦が発表された清成龍一、moto2のシートをゲットした高橋裕紀の顔も。

　アジア選手権は、昨年カワサキの藤原克昭がチャンピオンに輝いたのですが、今年は清成との熱いバトルを期待しちゃいますね！　どこか、テレビ放送しないかな？　してほしいな？
　国内ロードレースは現在ワークスチームは無いので、全日本ロードレースでチャンピオンを獲った秋吉耕祐選手は、マレーシアのmotoGPテストでもケーシーやペドロサのマシンを走行させるなど年明けから忙しくしていますが、発表会には呼ばれていません。
　全日本モトクロスのチームHRCは昨年に引き続き平田優選手と、昨年はドリームレーシングからの参戦だった小方誠選手が加入、そして、業界騒然の移籍となったのは、成田亮。

　ヤマハ・ＹＳＰレーシングからHRCに加入と、分厚い布陣をひいてきました。ホンダは3年前に全日本モトクロスでHRCが活動を休止し、2年のブランクを経て昨年活動を再開しました。昨年の開幕～中盤から「来年を見ててくださいよ」との話だったので、本格的に活動するのは今年から、ということだったのでしょう。現場でちょっと見渡せば、異常に多い本社スタッフとか（笑）なんだか、国内モトクロスに力を入れてくれそうだなと思わせるものは十分にありました。

　成田は昨年、最終戦を待たずにチャンピオンを決め、そして前人未到の全日本モトクロス通算100勝の記録を樹立しました。
　ここ数年、チャンピオンから遠ざかっていたHRCとしては優勝請負人の成田はのどから手が出るほど欲しい選手。成田も、以前からホンダのバイクに乗りたいと希望してきた面もあったので、いいタイミングで双方が合致したということですが、他メーカーには大きな脅威！

　成田の抜けたヤマハには、長年カワサキでレース活動をしてきた田中教世が移籍、こちらもモトクロス業界では驚きのスイッチ。速くて、後輩の面倒見がよくて、誰からも好かれるキャラクターの教世君がヤマハを背負って活躍してくれることでしょう。
　ロードレースのテストは色々な準備をしないとできませんが、モトクロスは選手がそれぞれ、練習用のバイクで冬季も各地でトレーニングを行っています。
　国内だけでなく、寒い時期は日本を離れてアメリカやヨーロッパでトレーニングしている選手も多く、HRCの平田優はイタリアのチームと合流して強化キャンプ、スズキの小島庸平はベルギーでトレーニング、成田やスズキの熱田孝高、ホンダの若手ライダー数人は若手育成プログラムで、それぞれ気候のいいアメリカでトレーニングし、開幕に向けて準備をしています。
　アメリカではすでにスーパークロスが開幕しているので、トップライダーのレースをみて学んだり影響を受けたりと、各地で経験を重ね、気持ちも高めて迎える開幕は、選手たちの自身マンマンの表情や気持ちでの勢いがあってワクワクしますね！　開幕までもうちょっとです。