2016年7月26日 

■ヤマハ準備万端、2連覇目指し“いざ出陣!” 

ヤマハ発動機 技術本部 MS戦略部の河野部長、MS開発部の辻 部長を中心に、ヤマハ・ファクトリー体制の2チーム、6名のライダー&2名の監督。外国選手は日本に到着したばかりだとか。※以下、写真をクリックすると大きく、または違う写真を見ることができます。


辻 部長が2016年仕様のR1について説明。昨年、不安材料だった燃費は10%低減させ開発目標をクリア。「安定したラップタイムを8時間コンスタントに刻む」ことを目的に、開発がすすめられたという。

 真夏の祭典・鈴鹿8耐(決勝・7月31日)を間近に控えた7月26日、東京・六本木で開催された「YAMAHA 8耐 MEDIA CONFERENCE」に6名のライダーやチーム監督らが集結、意気込みや抱負を語った。

 ご承知の通り、ヤマハは今年の8耐にファクトリー体制で2チームが参戦。昨年の鈴鹿8耐を制した「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」からは、全日本ロードレースの最高峰・JSB1000クラスで5連覇を目指すヤマハのエース・中須賀克行、MotoGP ライダーのポル・エスパルガロ、そしてヤマハが今年から活動を再開したスーパーバイク世界選手権で活躍するアレックス・ローズが出場。タイヤはブリヂストンを使用する。

 一方、世界耐久選手権シリーズのレギュラーチーム「YART Yamaha Official EWC Team」は同チームのブロック・パークスに加え、JSB1000をヤマハ若手育成チームから戦う野左根航汰、藤田拓哉を起用。タイヤはピレリだ。



「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のポル・エスパルガロ、中須賀克行、アレックス・ローズ、そして自身レーサーだったこともあり、選手の気持ちを汲むことができる吉川和多留監督。2連覇がかかったチーム、プレッシャーもあると中須賀。エスパルガロは今シーズン限りで去るヤマハに感謝を込めて走りたいと語った。昨年はヨシムラから鈴鹿8耐を戦ったローズ、すでに耐久仕様のR1との相性もバッチリの様子。 世界耐久選手権のシリーズを通して戦う「YART Yamaha Official EWC Team」のブロック・パークス、野左根航汰、藤田拓哉。藤田は3度目、野左根は初めての鈴鹿8耐となる。耐久スペシャリストと鈴鹿を知り尽くす日本の若手とのジョイント、戦いぶりに注目だ。マンディ・カインツ監督は「ファクトリー体制を誇りに思う」と語る。

 レースマシンのYZF-R1、フル・モデルチェンジによってデビューイヤーとなった昨年の鈴鹿8耐では正直不安もあったとヤマハ発動機 MS開発部の辻 部長。2クラスで優勝を果たす活躍を見せたが、レースが終わって早々に反省会を行い、2年目となる今年の8耐に向けR1は性能、燃費、信頼性のすべてが開発目標をクリア。

 もっとも、レースはマシンが優れているだけでは勝つことはできない。事前テストを重ね、マシン、ライダー、チームワークのすべてが昨年より大きく進歩し、どちらのチームが優勝してもおかしくない仕上がり具合だという。

 ヤマハの鈴鹿8耐参戦の意義は、世界のヤマハ・ファン、レース・ファンと感動を分かちあうこと。昨年の覇者として驕ることなく、2連覇への挑戦が間もなく始まる!