2016年9月28日 

■ディアブロロッソ3

この前の投稿でちょっと予告したけど、またタイヤの話です。今度はね、ピレリのディアブロロッソ3です。

 

 

イメージ的に動画も録ったから見てみてちょうだいな。写真はピレリオフィシャルに提供いただきました。

 

https://www.youtube.com/watch?v=iujvqJV9aGw

 

 

ピレリタイヤにハマるともう本当に大好きになっちゃうんだけど、僕がピレリ好きになったキッカケはこのロッソ3の前のロッソ2だったんじゃないかなぁ。

 

まずは超ハイグリップのディアブロスーパーコルサを経験して、うは、すげぇ! となって。そんでカスタム車によく装着されているロッソコルサを経験して、あ、これで十分っす! となって。さらにはツーリングタイヤのエンジェルGTも履いて、この時は鈴鹿ツインを走ったのだけど、あ、これでもこんなにイケるんだ! と思ったりして。

 

そんなわけでピレリのタイヤって全般的にとても印象が良い。ところがいざ自分で購入しようと思うと、ピレリに限らずタイヤって高いじゃない! そんで買ったのがロッソ2だったわけ。当時はFZ-1フェーザーに履いて筑波のコース1000を走ったのだけど、いやはや、これがまたいいんだ(笑)。本当はサーキットを走るタイヤってわけでもないのにけっこうグリップするし、滑り出してもズリッとこないでズズズっていき始めるから怖さが少なく、あ、こんぐらいでやめておこうかな、って思えた。その許容度が嬉しくて、特にFZ-1みたいに車体が硬めのバイクでは安心感に繋がるように思えた。

 

ロッソ2がとても印象が良かったのに、世の中はロッソコルサ以上ばかり使うから、なんだよー、ロッソ2にも陽の光を!と思っていた僕にとって、ロッソ3の登場は嬉しかったんだな(笑)。しかも今やピレリのカタログの表紙だからね、陽が当たってきたぞ!と。

 

今回の装着車両は最近ハマってるKTM690DUKE。サーキットでベストタイムを更新しまくってるからバイクの限界は良くわかってて、タイヤテストにはうってつけ。車重が軽いから空気圧だけは気を付けないとだけどね。

 

じゃまずは装着ですな。

このロッソ3の前についてたのはダンロップのα13SP。これはスーパーコルサのクラスのタイヤで、脱着はスーパーコルサのように柔らかくてやりやすい。のに対し、ロッソ3はケース剛性がかなり高そうで、装着にはビードクリームをたっぷり使って慎重になる必要があった。この時点で公道での軽快なハンドリングが想像でき、逆にコースではどうなのかな? と頭をよぎった。

 

試乗したメインステージは袖ヶ浦フォレストレースウェイ。ピレリのファントラックデーへの参加でした。

最初は前後空気圧を冷間で2.0に設定してコースイン。ゆっくりと皮むきして感触を確かめました。思った通りハンドリングは軽く、スーパーコルサクラスに比べると公道向けだな、という第一印象。十分に熱が入った所でペースアップするとどうもフロントの接地感が希薄に感じてピットイン。空気圧は2.2ほどになっていたため、1.8まで落としてみた。

直前に履いてたα13SPも最終的には温間1.71.8に落ち着いたのだけど、これはDUKEの車重があまりに軽いことが影響してると思うから、リッターバイクなどでこの記事を読んでいきなり極端に圧を落とすのはしないでね。何でもそうだけどちょっとずつ様子を見ながら、です。

 

フロントを1.8、リアは2.0で再びコースイン。格段にフロントのフィーリングが向上して積極的に走らせることができてきた。攻めペースになっても大丈夫で、ロッソ2の時の「ぜんぜん大丈夫じゃ~ん!」という感覚がよみがえってきた。

ピレリ関係者に伝えると「そうなんだよ、全然大丈夫なんだよ(笑) だけど大丈夫だからこそみんなツーリングタイヤだってことを忘れて攻め込んじゃうから、気をつけてね。限界グリップはやっぱりスーパーコルサのようにはいかないから」と言われた。

 

さらにもう一本ハイペースで楽しむと、今度はリアがタタタと逃げ始めた。690の限られたパワーだからこそここまでは大丈夫だったけど、調子に乗ってフルバンクからグイグイ開けていくとさすがにズズズっと流れ始め、さっきの言葉を思い出す。そうそう、ツーリングタイヤですもの!

 

 

本当はリアの空気圧もさらに落としてもう一本走りたかったけど時間切れ。でも十分にそのコーナリングパフォーマンスを楽しむことはできました。

その後公道でも乗ってますが、公道でも素直でオールマイティな印象。ただやっぱりDUKEの性格上空気圧は低めが合ってるみたい。そこら辺は自分のバイクに合わせて調整したいところですね。

 

さて、どんなユーザーにおすすめかな?

・ツーリング先の様々なシチュエーションでストレスなく、楽しくスポーティな走りをしたいアナタ。

・たまにサーキット走行会にも参加したいけど、別段タイムを求めるわけではなく仲間と楽しい追いかけっこをしたいというアナタ。

・ピレリのタイヤっていいって聞くけど、どこから試したらいいのかわからず二の足をふんでるアナタ。

 

といったところかな?

ツーリングに特化するならエンジェルGTがあるし、もっと積極的にサーキットをというのならばロッソコルサもあるから、ちょうどその中間の、上記のようなライダーにピッタリに思います。グルーブデザインもスポーティでカッコ良いしね!

機会があったらお試しあれ!

あと、もっと詳細なレポートを勉さんがしてるからこちらも併せてどうぞ。 

http://www.m-bike.sakura.ne.jp/?p=115454

  

  (ノア)