アパートの窓を開けると自分のバイクとは別にもう一台オフロードバイクが止まっています。いいですよねセカンドバイク。前からの夢だったんです。複数のバイクを所有するの。

　とはいってもコレ、ワタシのものではなく、この企画のためにヤマハさんからお借りしているものなんですけどね。
　でもこのヤマハのセロちゃんとも今日でお別れ。夜には品川にあるWEB Mr.bikeの編集部にお返ししなきゃいけないんです。

　そこでお別れ前に最後の思い出作りをしたい……ってワケでいろいろ考えたのですが、距離的に手頃だし、神奈川県の三浦半島に行くことにしました。

　朝8時、杉並区高円寺のアパートを出発。カンナナ（環状7号線）からカンパチ（環状8号線）に入り、そのまま国道1号線に合流。一路藤沢を目指します。

　本当なら第三京浜から、ヨコヨコ（横浜横須賀道路）に乗っかれば三浦半島なんてすぐ着いちゃうのですが、ワタシ、こんな激軽い250ccオフロードバイクで高速道路走る勇気、まったくないので、トロトロと下道走っているんです。

　そういや国道1号線を走るの久しぶりなんですよね。西に向かうときはほとんどにーよんろく（国道246号線）を使ってるからね。

　多摩川を渡ってすぐのところにある「東芝科学館」。ここおススメです。東芝さんの歴史を知ることができるし、いろんな科学的な体験や勉強ができるんです。しかもタダで入れるし。お子さん連れでぜひ行ってみてください。

　そして「響橋」。けっこう歴史ある橋みたいなんですけど、見た目が美しくて、初めて見たときからファンになっちゃったんですよね。昭和30〜40年代にヒットした歌謡曲の中にも歌われた橋らしいですよ。

　藤沢から国道467号線に入るとすぐに江ノ島です。

　九州から上京してずいぶん経つのですが、「湘南なんて近いし、いつでも行けるよ」って思ってるから、逆にほとんど来ることってないんですよね。実は今回も2年ぶりの訪問なんです。

　久しぶりに新江ノ島水族館に入ってみます。開館当時に一度来たことあるんですが、やっぱりここはいいですね。岩場を模したスペースは迫力ある波の感じが本物そっくりで、実際に海辺に立ってるみたいなんです。

　定番のイルカやアシカのショーも本当に人間の言葉がわかっているかのように器用にこなしているし、その芸達者ぶりには心から感動しちゃいました。

　2時間近く滞在し、その後、江ノ島から海岸沿いの国道134号線を鎌倉へと走ります。初夏を思わせるような日差しの中（実は取材したのは5月なのだ）、キラキラと光る相模湾。併走する江ノ電。潮風が心地よく、快適に飛ばします。

　鎌倉駅周辺にはバイクを止める場所がないので、しかたなくセロちゃんを海岸沿いの駐輪場に置き、歩くことにします。

　家と家の間から突然ひょいと江ノ電が姿を現わします。いいですよねぇ江ノ電。いつ見ても心が和む感じでホッとするんです。