⑥二輪車駐車スペースは増えているしかし、あるデーターが語る「まだまだとても足りません!」

⑥二輪車駐車スペースは増えているしかし、あるデーターが語る「まだまだとても足りません!」

※写真はイメージです

 ユーザーの利便を追求するのが目的のひとつであるNMCA日本二輪車協会の調べによると、二輪車の駐車スペースの整備は進んではいる。全国の二輪車駐車場数と駐車枠数を見ると—— 

●二輪車駐車場数(カッコ内は二輪車駐車枠数)
2008:1,528(20,329)
2009:1,915(26,439)
2010:2,210(34,686)
2011:2,420(55,140)

 ——確かに増えてはいる。しかし例えば東京都の場合、自動二輪保有台数は約55万5000台であるのに対して駐車場収容台数は約1万1000枠。収容率にすると約50分の1にしかすぎないのだ。

 そこでさらに説得性ある数字をNMCAは出してきている。

 それは保有1000台当たりの二輪車駐車枠を自転車、乗用車と比較したものだ。それによると——

●1000台当たりの駐車枠数
自転車=63枠
四輪乗用車=77枠
自動二輪車=11枠

 つまり二輪車の駐車枠は乗用車の7分の1程度しか用意されていないことになる。

 これについて警察庁は、二輪車駐車違反取締りについては、地方公共団体に路外の二輪車駐車スペースの拡大を働きかけるのと同時に、駐車規制から二輪車を除外するエリアに配慮し拡大していくという。また、国土交通省は建物を建築する場合の二輪車用の駐車スペースを附置義務化がまだ充分ではないので地方自治体に条例の策定を進めていきたい、とする(二輪車新聞・報)。いずれも隔靴掻痒(かっかそうよう:痒いのに靴の上から掻いているだけ)の答え。このままダラダラ対策を引き延ばすのは、やはり行政の職務怠慢としか思えない。これも役人給料の税金無駄遣い。舐めてんじゃないぞ! の声も出る。

■古・編集・長 近藤健二
ミスター・バイク本誌の編集長を4代目(1977年9月号~1979年10月号)&7代目(1985年4月号~2000年6月号)の永きにわたり務め上げた名物編集長。風貌も含め、愛されるキャラクターであり、業界内外に顔が広い「名物編集長」であるところは万人が認める。が、「名編集長」かと問えば万人が苦笑で答える。悠々自適の隠遁生活中かと思えば、二輪業界の社会的地位を向上すべく老体にムチ打って今なお現役活動中(感謝)。ちなみに現在の肩書き?「古・編集・長」は「こ・へんしゅう・ちょう」ではなく「いにしえ・へんしゅう・おさ」と読んでください。

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