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旅にも出ない、ロマンも語らない、
ただそこにバイクがあるだけの毎日

その17 風の強い日

ばいくらへん

春の嵐や秋の台風シーズンなどなど、風の強い時期でもバイクに乗らねばならぬ日があります。

つい先日も、ビュービュー風が吹く中、どうしても出かけねばならぬ用事がありました。

ものすんごく風が強く、歩いていっても前に進めなさそうな感じです。

であれば、右手をひねれば前に進めるバイクのほうがましなので、風に煽られるのを覚悟で乗り込みました。

覚悟は決めていたんですが、風の…、自然の力をナメていました。

大きな通りに出たとたん、バイクは強風に煽られヨレヨレクネクネ。クルマだって流されまくってます。

道には風で飛ばされてきたであろう大きなゴミがあっちこっちに。

街路樹の枝が折れて車線をふさいでたりします。

いつもなら道の隅でクルクルまわってるだけのコンビニ袋が、自分の顔めがけて飛んできます。

空き缶やらペットボトルもバイクの前輪を狙うかのようなタイミングで転がってきます。

風が強いってだけで、いつもの道路がここまで危険地帯になるもんなんですね。

バイクの保険は大丈夫だったっけ? と頭をよぎるほどに。

風の日にバイクに乗るもんじゃないね!…と、家にいても災難は降りかかります。

風の強かった日の翌日。

大気のアレコレが吹き飛ばされ、見事な青空が広がり「今日はステキな春のバイク日和だわぁ〜」とウキウキで出かけようと駐輪場へ向かうと、そこにあるのはホコリだらけのバイクの姿…。

かけていたはずのバイクカバーは消え、隣の家の庭木にでれーんと引っ掛かってたり、電柱のスキマにぐしゃぐしゃに丸まってたりして、昨夜の嵐のものすごさを静かに語っているのでありました。

…風の日なんか嫌いだ。

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