ホンダ
ホンダの新型125モデル5+1機種の発表会で、それぞれのモデルについて、本田技研工業二輪事業本部コミューター領域事業統括の今田主任技師が語ってくれた。
こちらで動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイト「http://youtu.be/ePYeq9QWBOA」で直接ご覧ください。
「ホンダ 原付二種 新製品発表会」に顔を揃えた錚々たるメンバー。写真左より、本田技研工業 青山真二 執行役員 二輪事業本部長、ホンダモーターサイクルジャパン 井内正晴 代表取締役 社長、本田技術研究所 二輪R&Dセンター カブ・スクーターシリーズ開発責任者 藤原清隆氏、本田技術研究所 二輪R&Dセンター ライトモーターサイクルシリーズ開発責任者 大熊孝則氏、本田技研工業 二輪事業本部 コミューター領域 事業統括 今田典博 主任技師。

 いやぁ、新車発表会という公の場にピンクの民族衣装(我が連邦の正装です)で出席させていただいたのは久々です。ここ、青山一丁目の本田技研本社ビルには2009年のスーパーカブ110、2010年のPCX試乗会以来でしょうか? あれから3年、G2を取り巻く環境が大きく動きそうです。

 今回の発表会、会社のおエライ方々が出席されているくらいですから、ホンダの原付二種に対するホン気の度合いを伺い知ることができます。本田技研の青山真二 二輪事業本部長のお話によると、昨年2012年度のホンダ二輪・全世界の生産台数の約85%が、日本で言う51cc以上125cc以下の原二なんだそうで、今後もさらに需要は高まっていくとか。今さらながら驚いております。

 さて今回、正式発表となりました原二モデルはグロムクロスカブCBR125RズーマーXリード125の5車種。実用的なモデルからファンなモデルまで、それぞれが明確なキャラクターを備えています(各車種の特徴は、世界中のホンダの二輪コミューター事業を統括しているミスター・バイクではすっかりお馴染み、本田技研の今田さんのインタビュー動画を参照ください)。

 中でもグロムは”MSX125″としてタイで発表された時から日本でも注目されていました。原二クラスの最大のボリュームを確保しているアセアンでは生活必需品としてのニーズとは別に、趣味性・ファッション性を大切にした新たなニーズも生まれているとか。グロムはそんな中で誕生したモデルです。マニュアルミッションを備えたカブ系の横型エンジン、ユニークなデザイン、本格的な足まわりの装備など、アフターマーケット業界も含め、日本でも盛り上がりそうな予感がするモデルと言えるでしょう。

 G2クラス久々のフルサイズ・スポーツであるCBR125Rの投入も拍手を送りたいですね。グロムCBR125Rは入門者向けのワンンメイクレースみたいなものがあると面白いでしょう。

グロム(6月21日発売。309,750円)は今回の5車種の中で最も話題に富んだ1台。モンキー、ダックス、エイプなど、その時代ごとの若者のライフスタイルと共にある「遊び心にあふれた楽しく若々しいHonda」だそうです。装備、メカニズムも凝ってます。久々のフルカウル原二・CBR125R(6月17日発売。399,000円)は、未来のマルク・マルケスを目指す若者にも乗ってもらいたいですね。ちなみにCBRの125は免許制度などの関係で、今や欧州と日本がメイン市場。アセアンは150がメインなんだとか。ズーマーX(6月14日発売。270,900円)は開発から生産まですべてタイで行われた110ccスクーター。
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 私個人的に注目しているのはクロスカブリード125

 クロスカブは他の4モデルとは異なり、日本の二輪R&Dセンターの中で自発的に誕生したモデルだとか。ゆっくりのんびりと郊外に出かけてみたくなるバイクで、すでに各ショーで出展されているカスタマイズモデルのように、自分仕様を創りたくなるモデル。バイクにリターンするきっかけを生みそうな予感です。

 2スト時代に存在したネーミングが30年ぶりくらいに復活したリード125はその名の通り、従来のリード・EX(110)が125ccのeSPエンジンを搭載して進化したモデル。通勤などで実用性の光るモデルですが、小回りが効いて足着きの良い日本に定着した小径タイヤ(といってもフロントは12インチですが)と、乗り降りの楽なステップスルーのスタイルにはやはり安心感があります。このパッケージにPCXでお馴染みのeSPをドッキングさせたのですから、軽快かつ気持ちの良い走りが期待できるでしょう。

クロスカブ(6月14日発売。278,250円)はスーパーカブ110をベースに110プロの足まわり、豪州郵便配達車などのパーツを採用。ドリブン(リア)スプロケットも低速よりに変更されてます。カスタマイズ・パーツも豊富に用意されているようです。
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リード125(7月4日発売。285,600円)は燃料給油口の位置が変更されたことで使いやすくなり、ただでさえ広かったシート下のスペースは、エンジンが大きくなったにもかかわらずさらに広くなったそうです。
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 昨今、アベノミクスとやらで国内は景気上向きの風潮はありますが、今回の5車種はすべて輸入モデルのため、最近の円安傾向はモロ逆風……。しかし、車両価格設定は頑張ってくれました。ホンダの企業メッセージ「バイクが、好きだ。」の通り、バイクに乗る人の間口を広げていこうという勢いを感じさせます。

 既存のPCX、スーパーカブ110/110プロ、ディオ110、ベンリィ110/110プロ、エイプ100と合わせて、ホンダの原付二種は好み、用途に合った1台がより見つけやすいラインナップとなりました。ホント、時代はG2に順風です。今回の5車種に関しましては試乗の機会に恵まれましたら改めてご報告させていただきたいと思います。

 そして5車種に加えて、ファッショナブルな原二スクーターとして世界初公開となったのがSh-mode。石畳でも高い走安を生む大径タイヤを履く、欧州で定評のスクーター「SHシリーズ」のプロトタイプです。

 フロントに16インチを履きながら車体はコンパクトにまとめられ、シート下にはフルフェイスが収まるスペースを確保しているとか。全体の仕上がりからもおわかりの通り、プレミアム感を狙ったスクーター。「都市部をスタイリッシュに移動したい、おしゃれな大人のユーザーへの提案」だそうで、今まで原二クラスにはなかった新ジャンルのモデルとも言えそうです。エンジンは搭載機種拡大中のeSP。日本では9月上旬に発売が予定されている、これまた楽しみな1台であります。

 しかし、一気に5+1車種発表とはホントに驚きのホンダの戦略。試乗が待ち遠しくて仕方ありません。また、G2モデル・ラインナップの充実による市場活性化、それによる相乗効果で二輪利用環境の改善がもっと進むといいですね。
(寄稿:G2連邦・大統領 ピンキー髙橋)

各部にクロームメッキの装飾をあしらい、プレミアムな雰囲気漂う、Sh-modeのプロトタイプも世界初公開となりました。欧州をメイン市場としてきたShシリーズの流れを汲むだけにセンスよく仕上げられています。マフラーカバーやシートのステッチ加工もこだわりだとか。エンジンはPCXでお馴染みのeSPを搭載。9月上旬発売だそうです。
Sh-modeの動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイト「http://youtu.be/JX6pr4kDCF0」で直接ご覧ください。


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