あぢー。 気温は26℃を超えて夏らしくなって参りました。木々は新緑どころか濃い緑になって、いよいよ夏本番
いえいえ、その前には「梅雨」の季節がやって参ります。例年、関東ですと6月上旬から7月中旬までのおよそ50日間ぐらいですが、毎日のように雨が降ったりやんだり、シトシトジメジメの季節がやってきます。
雨には風情があります。アジサイにカタツムリが元気になり、雨に濡れた庭石の表情に風情を感じたりします。梅雨の時期に雨が降り続くことで、水田は潤い、稲がすくすくと成長しますし、植物もグイグイ成長するものでして、梅雨の恩恵は計り知れません。
でもね、雨は嫌いなんだよなぁ、特にライダーは。
雨の日は、最初からヤル気がでません、雨に濡れるのがイヤだからです。気分がすぐれないのと同時に、レインウェアを着るのがめんどうです。5分もあれば完全武装できるのですが、やはり気が重い。何故なら、雨の日のライディングは緊張の連続だからですね。
いつもより1枚多く着ている状態ですから、それだけで暑く、さらに蒸し暑さも加わります。雨が入ってこない代わりに、汗も出て行かない。ゴアテックスだろうがシンサレートだろうが、この感覚は同じようなものです。足元は雨用のブーツカバーを装着しますが、グローブはそのままでいることが多いので必ず濡れます。人間、手足が濡れるだけでテンションが下がります。さらに走行を続けるとどこからともなく雨が染みてきて、特に股間のあたりに水が集まってきてパンツまで濡れます。もう、人格を否定されたぐらいに落ち込みます。マイナス思考になったあげくヘルメットのシールドが曇り視界が悪くなります。ヤバイのは路上に引かれた白線。コレ、スベリます。ヤバいヤバいと思っていると走行ライン上にマンホールが出現。悪いことに1つだけではなく、次から次へとマンホール攻撃です。すでにゲーマー感覚です。走っているクルマも視界が悪くなっているので後方や側方の安全確認を怠っている例が多く、バイクが接近しても見てくれていません。もう、ぽっちです。開き直りますが、ハイパワーマシンや低速でトルクが大きいバイクでは、アクセルワークもデリケートにする必要があります。歩行者は傘をさしながら無口で黙々と歩いており、視野は狭いままですし、自転車は法令違反を承知で傘を差しながら走っています。おっと、車道に出てくんなよ、ん? 自転車は車道走行か…。ありゃ、風が吹いてきた。傘が飛んできたぁ。
そうこうして目的地に到着してもライダーは無口です。普段以上に緊張しまくり、体力も気力も消耗しているし、体温も下がっています。しかも、パンツまで濡れています。おなかが空いているのにお店に入ることが苦痛になります。傘は持っていません。ヘルメット姿のままで歩いたりしますが、レインウェアからは水が滴っております。コンビニでさえ入ることを躊躇してしまいます。自動販売機で缶コーヒーを。あらら、冷たい…..。もう、完全にヤル気を失っています。楽しいツーリングも水の泡となってしまいます。
通勤の人は、雨対策も万全です。愛車にはテールにBOXなどを装備。中にはレインウェアに長靴、軍手や手ぬぐいやビニール袋、新聞紙などを放り込んでおります。梅雨時を前に防水スプレーでレインウェアはメンテナンス済み。着替えも傘も携行しております。足元が濡れにくいスクーターやカブは、雨でもそこそこ快適でしょうか。いわば生活の知恵。レインウェアの脱着でも足元に新聞紙を敷いただけで、靴を脱いでも靴下は汚れない。ポタポタと雫が垂れる状態でもビニール袋に放り込めば、ひと安心なんです。
と、まぁ、雨は嫌いなんですけど、オフ系が長いから、結構走っちゃったりしますよ。ちょっと山道を登って峠越え。ちょっとモノトーンで霧にかすむ風景なんざいい感じなんですねぇ。えーと、古いCT110のUS仕様なんかが旅人感覚に最適です。なんのこっちゃ……