旅にも出ない、ロマンも語らない、
ただそこにバイクがあるだけの毎日
その19 ノイジーライダー
どこからかヘンな音のするものが結構なスピードで近づいてくる!!
・・・という場面で現れるものは、高確率でバイク(しかもスクーター)です。
珍走団とはまた違う、遠くから聞こえるかすかな音を聞いただけでも「なんか壊れてるっぽい」音を発するそれは、実際そのとおり壊れてるんだろうけれども、難なくフツーに結構なスピードで走り抜けていきます。
ブバババ、ガラガラ、ビビビビ、ゴリゴリ。いずれもバイクから発せられる音のイメージではありません。
大体こんな音のするバイク、乗ってる本人だって「このバイクは壊れている」と気がつかないわけがありません。
しかし、壊れないようにそ〜っと走るでもなく、途中で止まるのを心配する様子もなく、ごくごく普通に乗って走っていくのです。
そのバイクで向かう先が修理屋さんであってほしいのですが、それにしたって、明らかに異音のする壊れたバイクに乗って行こうなどとは常識的に考えて恐ろしいことであります。
・・・でも、わかるんです。
バイクに日常的に乗ってる身であれば「これくらいのことならバイクはまだ走る」と知っているのです。明らかにおかしい音でも「ちょっとうるさくて迷惑かな?」と思うくらいでスルーできちゃうのです。
無理に走らせてエンジンが爆発したり・・・とかなんか考えません。むしろ「動いているから音がする!」と、よい方向にすら考えます。
バイク乗りにとって「バイクが壊れた」ということは「バイクがうんともすんともいわない」状態のことを指すのです。
そう、音がするのは元気な証拠!! なのであります。
考えてみれば、オイルがちょっと漏れてたり、ブレーキの利きが甘くなってたり、タイヤがヘタってたりしても、よっぽどひどい状態でなければ「まぁ大丈夫だろ」とか思ってしまいます。
それがまさしく「壊れている」という証であるのにもかかわらず・・・ッ!!
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