ストラーダ渡辺のBGF

 今回は千葉県一宮町周辺の野池郡と茨城県稲敷市周辺の水路、二本立てのゲームフィッシングです。

●その1 ”千葉県一宮周辺の野池”

 5月の下旬、千葉県一宮町まで愛車ホンダPS250で出かけて来ました。
 遠くへ行くのは理由があります、それは一度行ってみたかったからです。
 しかも今回現地情報はバッチリです、何故ならばバスフィッシングが大好きな駆け出しフリーランスフォトグラファーの金子一基君という知人が茂原市に住んでいるからです。

 そう、今回は彼に一宮周辺の野池をリードEXでガイドしてもらいつつ写真もお願いしてしまおうという実に合理的でムフフな魂胆なのです。

 取材当日はあいにくの雨、時折強く降るのでライダーにはちょっと厳しい位ですが優秀なアウトドアウェアのお陰でむしろ雨が楽しいと感じる位です。 
 僕は今まで野池という場所で釣りをした事が無く、色々な釣り専門誌に掲載されている写真を見ていつかは行ってみたいとずっと思っていたのです。

 そして到着したのがこの野池。水生植物が生い茂り雨も手伝って幻想的で実にいい感じです。この近郊の野池の殆どが人工です、その歴史を少し調べてみると作られたのはどうやら江戸時代、海はすぐ近くなのですが、やはり生活に必要な淡水が少なかったらしく、当時は必要に迫られて池を作ったそうです。



 その後も歴代の藩主が代々拡張して現在の形になったとの事。釣り場の歴史を知って釣りをさせていただくのはとても有意義です、自然とフィールドに対し敬意を持つ事が出来ます。

 今回のタックルはリール:ダイワT3 ロッド:ダイワエアエッジ。僕はホンダ好きなので、赤いリールは気分がとても高揚します! これはダイワが行っていたカラーカスタマイズキャンペーンでお願いしたカラーリングです、ユーザーサイドに立ったとても良い企画だと思います。

 ロッドはダイワの新製品エアエッジ。今回は2ピースモデルをチョイス。手に持ってみると軽くてシャキっとした感じは今までの2ピースロッドの感覚にはありません。まさにこういう2ピースロッドを待っていました、価格も手ごろでバイクフィッシングにはピッタリ。

ダイワT3最高です、是非使ってみてください。
2ピースロッドはベルクロバンドでこんな風に固定すればOKです。

 ブラックバスは雨の方が良く釣れるというセオリーを信じてルアーを投げます。
 そんな天候もあり、取材撮影も平日ですので誰もいません。野池を完全に独り占めです。
 これは釣れるかもしれないと一生懸命ルアーを投げまくりますが、冷たい雨で水温が下がっていたのもあり、なかなかブラックバスからの反応がありません。

 そうなるとなんとかしようと思うのが釣り人の性、O.S.Pドライブスティックのバックスライドセッティングで再度チャレンジです。

 しかしながら沈黙・・・写真撮影とガイドをしてくれている金子さんからもレンズ越しに釣れ釣れと微妙なプレッシャーを僕に!
 その重い空気に耐え切れず次の池に移動です。

 ここは谷間の野池、地面の傾斜がきつく注意しなければなりません。

 過信は禁物という前置きで書かせて頂きますが、釣りでは足元の装備はとても大事です。バイクでのフィッシングにはいつもガエルネのNO145を愛用しており、伝統と実績に支えられたビブラムソールはそんな場所でも滑りにくく安心度はかなり高いです。

 今度新製品でG-MIDLANDという足首の少し上まで防水タイプのツーリングモデルが出たので、水辺に立つ事の多いバイクフィッシングではこちらも魅力です。

 残念ながらここでもブラックバスからの反応がありません、また移動して田園地帯を流れる小さな水路でも釣りをしてみましたが反応無し。
 あまりにも反応が無いのでスピニングタックルでトライ、やっと釣れました!

 これは小さい! 今までの最小記録更新です。
 逆に言えばこれ以上小さいのは釣れないでしょう、だからある意味安心かもしれません。そうこうしているうちにタイムアップです、雨も強くなってきましたしこれでこの日は納竿となりました。
 とても心残りなので、きっと近いうちにまた行くでしょう。
 くそー。

●その2”茨城県稲敷市周辺の水路”

 6月初旬、茨城県稲敷市周辺の水路へPS250で午後から出かけて来ました。
 梅雨に入ったにもかかわらず、幸いにもこの日はうす曇でたまに日が差す程度。
 雨も降らず暑くも無く寒くも無く、PS250で東京からの走行はとても気持ちの良いものでした。

 せっかく稲敷まで行ったならば霞ヶ浦本湖で豪快にバスフィッシングというのもアリですが、知人のバスフィシングプロからのアドバイスでは、この時期は大きなボートが入る事の出来ない水路が狙い目との事。
 今回は絶対に一匹は釣りたいので素直にアドバイスを聞き入れて水路へ直行します、あまりにも釣れないと連載終わっちゃいますからね。
 稲敷の田園地帯には霞ヶ浦本湖と繋がっている大小様々な水路が縦横無尽にあります。
 水路によってはあぜ道レベルの道路幅しか無い所も沢山あります。
 そんな場所には当然ながらクルマを停めるスペースも無いので釣りをした形跡もありません、しかしバイクならば大丈夫です。

 そういった場所を集中的に狙って釣りをしていくのですが、いくつかポイントを回っているとついにヒットしました!
 約40センチのブラックバス、久々の40オーバーなのでかなり嬉しかったですね。

 ルアーはO.S.Pドライブスティック4.5インチのバックスライドセッティング。そして今回の釣行から軽量なドライブスティックを正確に投げる為、ダイワT3-AIRと言う究極のベイトキャスティングリールを投入しました。

 その結果がすぐに出たのもとても嬉しい事ですが、このリールは本当に凄い!
 今までルアーを投げられなくてあきらめていたポイントへすんなりと投げられる。
 バイクで言えば世界レベルのレーシングマシンそのものです。

 技術というものは人々の幸せと笑顔のためにあるのだと改めて実感することが出来ました。
 そして去年の秋からブラックバスに出会っていなかったので、この一匹には心から感動です。
 

 そこから数箇所釣り歩いてちょっと早めに帰ります。帰り道の途中、どうしてもここで釣れと言う神のお告げが聞こえたのでふらりと釣ってみた常陸利根川で”ゴツンッ”というアタリと供にこんなビッグバスが釣れました。もう大満足でニヤニヤしながら帰ったのは言うまでもありません。

 梅雨の時期にバイクに乗っても楽しいですよ、いいレインウェアがあれば乗ろうと言う気になりますしとても快適なものです。
 梅雨には梅雨の魅力があります、皆さんも雨に負けず是非出かけてみてください。

●”ゲームフィッシング向けホンダPS250の紹介”

 今更ながらですが、釣りに向いたバイクについてちょっとお話を。
 釣りへ出かけるのにバイクを使う人はとても多いものです。
 観光地化された場所は別として、釣り場というのは現地までの交通事情がよろしくない所が多く、移動手段が無いとどうしようもない場合が殆どです。


 僕がバイクに乗ったきっかけというのも釣りの為でした。
 始発の電車やバスに合わせて釣りに行くしか方法が無く、それでバイクに乗る様になったのです。
 釣りが目的でバイクに乗ったにもかかわらずバイクで走る楽しさは予想以上で、いつしか釣りは二の次になりバイクの楽しさにドップリとのめり込んでしまいました。
 もし釣りが好きでなかったら、今のバイクショップという職業を営んでいなかった事でしょう。

 今回は愛車のPS250をどんな風にフィッシング向けに改造しているかを簡単に紹介しましょう。

 なぜPS250に乗るのか、答えは簡単で「積載」と「楽な乗降」が大きな二つの理由です。
 釣り道具の運搬を考えるとフォルツァの様な「収納」ではなく「積載」が特に大事で、PS250に関しては文句なしの合格点です。

 そして高速も使える利便性も含めてかなり使い勝手の良いビッグスクーターです。
 ゲームフィッシングのスタイルは一箇所に留まらない移動の釣りです。
 ポイントからポイントへの小移動を細かくスピーディに一日中繰り返しますので、乗降回数もかなりの数になりますから楽な方が良いのです。

小移動の際にはポンと差し込んでピューっと移動、ポイント到着後すぐに釣れます。

 釣り場での小移動の際にはロッドをホルダーに差し込みます。
 このステンレス製のロッドホルダー自体は市販品ですが、ロッドホルダー固定用のステーはエンデューロバイクに使って不要になったハンドガードステーを流用しました。
 これでガッチリと頑丈に取り付けることが出来たのでビクともしません、とても上手く出来たと思います。
 そしてフロントキャリアにはRimowaのアルミケースをマウント、脱着はワンタッチで鍵もかかるスグレモノです。

 ナビゲーションはスマートフォンを使います、固定は市販のスマホ専用マウントですが堅牢な製品を選びました。万が一スマホが落下しても大丈夫な様にハーネスを取り付けました。
 ナビ音声はヘルメットに取り付けたインターフォンF5とBluetoothでジョイント、ネットラジオが聞けるので大好きなジャズを流したりとても快適です。でも、走行中の音量は控えめに。
 そして僕の事を写してくださるカメラマンの徳永さんにもインターフォンのヘッドセットをしてもらいます。
 こうすればブラインドコーナーの走行写真撮影などでも対向車の有無や、その他の安全確認の指示が聞こえるので安心して取材が出来ます。

 ヒップバッグはPS250ならではの積載で背もたれに差し込んで固定です、とても簡単でいいですよ。
 フラットな面が多いPS250はステッカーチューンも楽しいです、気分高揚には絶対欠かせませんね。
 PS250のカスタムはこれでひと段落、釣行を重ねればもっと色々進化することでしょう。今後の展開にご期待ください!


●取材協力
O.S.P http://www.o-s-p.net/jp/index.shtml/ 
ジャペックス http://www.japex.net/ 
トーヨー産業 http://www.tysltd.com//
SHOEI http://www.tysltd.com/
グローブライド株式会社http://daiwa.globeride.co.jp/
これがインターフォンのヘッドセット、他のアウトドアスポーツでも使えます。ちなみにトクさんは非売品です、誰も買わないか(笑)。
最近のスマホは本当に優秀!釣り場往復の際はコレでジャズ聴きながらナビしてもらいます。
この状態で反射素材をバックの外側にぶら下げれば、夜間走行でも安心ですね。
これから大物が連れたらどこかに”おさかなステッカー”を貼る予定、楽しみです。

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