2013年10月23日 

■スーパーバイク世界選手権、カワサキのサイクスがチャンピオン獲得!

 10月20日、スペインのヘレス・サーキットで開催されたスーパーバイク世界選手権(SBK)最終戦において、Ninja ZX-10Rを駆るトム・サイクスが念願の世界タイトルを手に入れた。Kawasaki Racing Teamにとっては1993年、スコット・ラッセル以来2度目のタイトルとなった。

 総合2位のラバティ(アプリリア)に37点差、総合3位のギュントーリ(アプリリア)に38点差をつけ最終戦に挑んだ総合首位のサイクス。予選ではトップグリッドを敢えて狙わずスーパーポール2位に留め決勝へ。第1レースで3位以上であれば自力タイトル獲得という状況の中、“自分との戦い”で3位フィニッシュ。昨年、わずか0.5ポイント差で逃したタイトルを見事獲得してみせた。

 プレッシャーから開放された第2レースでは2位を獲得。サイクスは今シーズン、Ninja ZX-10Rでポールポジション8回、9回の優勝を含む18回の表彰台と13回のファステストラップというチャンピオンに相応しい成績を残している。

 一方、併催となるスーパースポーツ選手権ではNinja ZX-6R駆るケナン・ソフォーグルが2位に。個人タイトルの獲得はならなかったが、カワサキにマニュファクチャラー・タイトルをもたらした。

トム・サイクスのコメント
「今のこの気持ちをうまく表現できない。いつもは冷静でいられるのだけど、マニクールの後からは落ち着かなかった。世界チャンピオンを考えると、鳥肌が立ち、何か魔法にかけられているよう感じがした。でも、実際にタイトルを獲得した後のこの気持ちに比べたら、全然たいしたことはなかったよ。とにかく、第1レースですべてのエネルギーを使い果たしてしまい、第2レースはうまく走るのが目標だった。レースでトップになるのは難しいと思っていた。トップに近づきたいと願っていたけれど、優勝は期待していなかった。僕のマシンはとても調子が良かったけれど、今回はラバティのレースだった。今日は色々なことを含めて、最高の1日だった。世界チャンピオンになり、レースでは表彰台に立てた。今年、このチームと一緒にレースができて本当に幸せだ。チャンピオンシップにおいても、最終ラウンドをこの美しいサーキットで戦い、素晴らしいファンの前でタイトルを決めることが出来て、とてもうれしい。僕のチームはほとんどがスペイン人だから、彼らにとってはホームラウンドだった。まだタイトルを獲得したという実感はないし、まだピンと来ていないけれど、すぐに来ると思う。サポートしてくれたすべての人たちに感謝したい」

スーパーバイク(ライダー・ランキング)
1位 トム・サイクス(カワサキ) 447ポイント
2位 ユージン・ラバティ(アプリリア) 424ポイント
3位 シルバン・ギュントーリ(アプリリア) 402ポイント

スーパーバイク(マニュファクチャラー・ランキング)
1位 アプリリア 550ポイント
2位 カワサキ 501ポイント
3位 BMW 443ポイント

スーパースポーツ(ライダー・ランキング)
1位 サム・ロース(ヤマハ) 250ポイント
2位 ケナン・ソフォーグル(カワサキ) 201ポイント
3位 ファビアン・フォレ(カワサキ) 140ポイント

スーパースポーツ(マニュファクチャラー・ランキング)
1位 カワサキ 270ポイント
2位 ヤマハ 258ポイント
3位 ホンダ 165ポイント