ふつーのおとーさんのバイクライフ シーズン2

「バイクのない週末は」

 何度か書いているコトだけど、僕は今タンシンフニンで名古屋に住んでいて、週末は大体月の半分を名古屋で、残り半分を家族先の千葉で過ごしている。
 で、今週末は名古屋の日。先週後半から急に秋も深まりとっても気持ちの良い週末だった。本来ならバイクで走りに行くところなのに、バイクは先週末のツーリングの後、家族先に置いてきてしまっているので、残念ながら足がない。

 とゆーことで週末は、もう一つのバイクっつーか、ジテンシャに乗ってツーリング(街散策のコトをポタリングって言うらしい)に行ってきました(ママチャリだけどね)。
 どうも世の中は最近、バイクって言うとモーターサイクルじゃなくてジテンシャなのね? という位結構なイキオイでジテンシャの機運は盛り上っているようです。

 
 今やバイク(オートバイね)雑誌よりバイク(ジテンシャね)雑誌の方が多い位だもんね。

 
 こんなんでいいのか? と憤りつつ、実は告白しよう、実は今ボクのアタマの中はかなりジテンシャに占領されてしまっている。
 いいジテンシャ欲しいな~、なのである。
 裏切り者~、と言うなかれ、世の中にはバイクファンにしてジテンシャファンという人は昔からたくさんいる。
 ま、同じタイヤが二つ着いてるモノ同士だし、そもそもジテンシャに発動機つけたのがバイクっつーかオートバイのルーツだもんね(だから両方ともバイクなんだね)。

 
 そんなこんなで、最近はジテンシャ雑誌やムック本を読み漁ったり、色々なジテンシャ屋さん巡りをしたりして知識吸収に励んでいる。
 まあ知識が増えれば増えるほど「こりゃあ安直に手を出すと痛い目に遭うぞ」と言うことも分かって来た。
 か~な~り~奥が深いのである。簡単に言うとママチャリ卒業したてのエントリーモデルからハイエンドのひゃくまんえん超まで、「さああなたはどのモデル?」ってな感じで大いに門戸を広げているのである。
 本格的なロードバイクに手を出そうもんならあっと言う間に“ごじゅうまんえん“オーバーの世界なのだ。
 ジテンシャの怖いところは、プロのレーサーが乗っているホンモノのレーサーそのものをフツーのジテンシャ好きが購入しちゃう、それが結構アタリマエだったりするところだ。
 本格的プロスペックがフツーにジテンシャ専門店に置いてあり、さあジテンシャ乗るならワタシを買ってみて! とばかりにフェロモン全開で誘惑するのである。
「エントリーするならとりあえずまあ10万円くらい出してみな」
「ちょっとまじめにロードやるなら20万円はカクゴしてもらうよ」
「そのくらい出せないならウカツにこの世界に入ってくるんじゃないよ」
ってな感じのオソロシサなのである(勝手な被害妄想的イメージです)。
 いやいや5万円~10万円も出して目的に合ったクロスバイクを買えばまずは楽しいバイクライフが送れるからね、と言ってくれたジテンシャ屋さんも居ましたので、それもまた真実なのだとは思いますが。
 僕の場合はバイク(オートバイね)の車検も近づいて来たので、まあ冬のボーナスが出るまではジテンシャ欲しくても全く身動きできないなー、というのが正直な状況であります。

 さてさて名古屋でジテンシャツーリングした話です。
 その日の夜、瑞穂競技場でJリーグ名古屋グランパス戦のチケットを購入していた僕は、ジテンシャで街タンケンしながら行ったら楽しいだろうな~などと考え、1万7千円也で3年前に購入したご近所廻り用のミニサイクルで約10km離れた瑞穂競技場を目指したのでした。
 はっきり言ってかなり楽しかった。買出しやら通勤やら目的地に行く為に走るのと、走ることが目的のツーリングとが、こんなにも違うとは思わなかった。
 ジテンシャの何が楽しい? って、やっぱしそのスピード感とスポーツ感なんだろうなあ。
 リッターバイクの150km/hのスピード感と原付バイクの40km/hスピード感の世界が全然違っていてもどっちも楽しいのと同じように、ジテンシャのスピード感もやっぱり楽しいのである。更にジテンシャには間違いなくスポーツ感100%の満足度がある。スポーツしている感ではこりゃあオートバイの100倍の満足度である(まあ当り前っちゃ当り前だけど)。
 う~んミニサイクルでこのテンションなのだから、ロードバイクなんかに乗っちゃった日にはあーた、どんなに楽しいんだろうね。
 初めてスポーツバイクに乗った人は目からウロコが10枚位落ちるって言うしね…
 実は僕も友人のジテンシャに乗せてもらい、その圧倒的な推進力にウロコ12枚位もうボロボロ落ちました。だって漕いだ分ホントにグイグイ進んで行くんだから。
 気持ちよいスピードと気持ちよいスポーツの両方を高度に兼ね備えているのがジテンシャなのですね。
 さあて困った。それでなくてもバイク(オートバイね)に乗る時間もお金も足りなくて汲々としているのに(今年、乗ってる時間がねー、と言ってオフ車1台売ったばかりだ)更にジテンシャは無謀だよなあ。
 しばらくは悩まなくては。


タカヤスチハル
タカヤスチハル
「もう30年以上バイクに乗ってます」と威張れるくらいず~っと乗り続けているのにちっともうまくならないへたれライダー。ふつーのお父さんは逆境にも負けず、ささやかなバイク生活を営んでいます、が…… 

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