ホテルから走ること約10分ほどで高松塚古墳に到着。古墳のある場所までは駐車場から徒歩で向かう。高松塚古墳に関する情報はここでは省くとして、さすがに平日の午前中のためか、犬を散歩させている地元の方以外に、ここを訪れる観光客はいなかった。駐車場まで戻ると、じんわり汗をかいていた。今日は暑くなりそうだ。
高松塚古墳を出て、10分もかからずに石舞台古墳に到着。気分はまさに修学旅行だ。駐輪場から古墳に向かい、拝観料を払って中に入る。独特なかたちの古墳はそのままだが、当時は整備された観光地のような雰囲気ではなく、畑に囲まれた場所にポツンとあったような記憶があるのだが…。いずれにしても石舞台古墳を見ていると、巨石をどうやって設置したのかが気になる。
石舞台古墳を見学し終えたのが午前9時30分。修学旅行モードから湯巡りモードへとチェンジ。第1湯目である大宇陀温泉「あきののゆ」を目指す。入り組んだ県道を標識や勘を頼りに迷いながらも国道166号線に出て東吉野方面に進む。「道の駅宇陀路大宇陀」が見えたところで国道370号線方面に入り、右に向かう脇道を進んだところに目的地があった。大宇陀温泉「あきののゆ」は奈良県宇陀市にある日帰り入浴施設だ。入湯料は800円。館内、浴室ともに広々としており、明るく開放的。浴室は和と洋の2つに分かれており、訪れた時の男湯は和だった。内風呂は複数の湯船が用意され、ややぬるめの源泉風呂もある。お湯は無色透明で、ちょうどいい湯加減。浴室同様に露天風呂は広く、ゆったりくつろげる。朝風呂に最適な温泉だった。
外に出ると、午前11時を過ぎていた。昼食にはまだまだ早いので、第2湯目に選んだみはる温泉「保養センター美榛苑」を目指す。国道370号線を榛原市方面に進み、榛原駅を過ぎて商店街の中を進み、国道165号線に出たところで名張市方面に向かい、線路を渡って住宅街の奥に目的地はあった。みはる温泉「保養センター美榛苑」は奈良県宇陀市榛原にある宿泊施設だ。建物は山すそに建てられおり、駐車場から受付まではエレベーターで向かう。入湯料は520円。浴室は内風呂のみで、2つある湯船のうち、片方が温泉となっている。山すそなので眺めはいいはずだが、窓に目張りがしてあるため景色がよく見えない。目張りはプライバシー保護のためと書いてあるが…。お湯は無色透明でぬるすべ感があり、景色があまり見えないのが残念だ。ちょっとガッカリな気分でみはる温泉「保養センター美榛苑」をあとにした。
ここまでで2湯入り、時刻は午後0時15分。ガッツリ朝食を食べたせいかお腹が減っていないので、3湯目に向かうことにした。住宅街を抜けて国道369号線に出て、線路を渡ってそのまま針方面に向けて進む。30分ほど走ったところで、そろそろ目的地があるはずなのだが見当たらない。iPhoneのアプリで検索してみると、自分の持っているツーリングマップルとは違う温泉名(はり温泉らんど)が記されている。とりあえずアプリに従って行ってみると、名阪国道(国道25号線)の針インター近くの道の駅「針テラス」の横に温泉があった。周囲を見渡してもここしか温泉がないので入ることにした。
「はり温泉らんど」は奈良県奈良市にある日帰り入浴施設だ。先ほど書いたように、ここは名古屋と大阪を結ぶ名阪国道の「針インター」近くにある。建物の外観は派手だが、館内は落ち着いた雰囲気。入湯料は800円。内風呂は広々しており、露天風呂も併設されている。無色透明なちょっとぬるすべ感のあるお湯となっている。お湯から上がり、ツーリングマップルに載っている温泉がどこにあるのか気になって仕方なかった。
いつものように更衣室に掛けてある泉質表を見ていたら、その近くに新聞の切り抜きが貼ってあるのが目に入った。記事を読むと、「はり温泉らんど」は2012年に奈良市の第三セクターから民間企業の経営に変わり、温泉名が「都祁温泉フィットネスバード」から現在の名称に変わったとのこと…。ようやく疑問が解決した。私が持っているツーリングマップルに載っている温泉名は旧名称だったのだ。発行年が2008年なのだから間違っていて当然。こういう事態を防ぐためにも、ツーリングマップルは定期的に買い換えたほうがよさそうだ。いい教訓になった。
そろそろお腹が空いてきたので、隣接する道の駅「針テラス」で昼食。第3湯目を入り、昼食を摂ったところで午後1時30分。近隣に温泉がないので、立ち寄ってみたかった奈良公園からそれほど遠くない宝来温泉に向かうことにした。針インターから名阪国道を大阪方面に進み、郡山インターで下車。ここから奈良市内に向けて国道24号線を走る。途中渋滞に遭遇してタイムロス。国道308号線に差しかかったところで、国道308号線を大阪方面に進み、平城宮跡を通り過ぎて県道1号線(阪奈道路)に分岐する手前に目的地である宝来温泉「奈良パークホテル」があった。
宝来温泉「奈良パークホテル」は奈良県奈良市にある宿泊施設だ。東大寺や春日大社といった奈良県の中心地域にある温泉のひとつである。奈良市内観光にはちょうどいい立地だ。入湯料は1000円。さすがにホテルらしく館内、浴室、内風呂ともに広い。お湯は無色透明でさっぱりとした感触。広々とした湯船をしばし独占。露天風呂に行ってみると、内風呂に比べるとやや小さいが、岩風呂風でくつろげる。
時間は午後3時30分。日が傾きかけており、そろそろ帰京時間を考えなくてはならない。宝来温泉から奈良公園まではほぼ一直線。奈良公園に行きたかったのは、単純に鹿を見たかっただけだ。奈良公園の近くまで来たものの、駐輪場が見つからない。近所の方に興福寺近くにある駐輪場を教えてもらい、そこから奈良公園まで徒歩で移動。五重塔がある興福寺を過ぎて奈良公園に入ると、お目当ての鹿がいた。写真を撮っていると、鹿が同じ方向にぞろぞろと移動し始めた。時間は午後4時ちょうど。どうやらウチに帰る時間のようだ。私も目的を達成したので駐輪場まで戻り、奈良公園をあとにした。
時間は午後4時を過ぎたところ。ひとまず国道24号線に戻ろうとしたが途中で迷ってしまい、30分くらいかけて国道24号線に戻った。ここまで4湯入り、あと1湯入れば5湯、2日間で10湯入ったことになる。悩んだ挙句、後悔先に立たず、国道24号線からほど近いところにある、ゆららの湯奈良店「朱雀の湯」に向かうことにした。