ストラーダ渡辺のBGF2

 皆様こんにちは! 今日はシーズン前準備編と初バスゲットなど!

「愛車PS250のエンジンオーバーホール」

 僕の本業はバイク屋、いつも釣りばかりしている訳ではありませんぞ。しかし楽しい釣りもよく整備され安心して乗れるバイクがあってこそ。たまにはバイク屋らしく整備のネタから行ってみましょう。
 いつもBGFで使っているPS250、実は結構な距離を走っており、僕の元へはかなりの満身創痍状態でやってきた。エンジンオイルは漏るわ減るわ、ラジエタークーラントも減るわで、まあよくこの状態で走っていたなと思える程。


さーてやりますかねー
さーてやりますかねー。

 仕事柄満身創痍になったホンダのバイクは数多く見ているが、根性が入っていると言うかとにかく頑丈だ。
 これからの事を考えてこの際一気にエンジンオーバーホールをする事にした。自分が乗るので必要最低限でいいやと思いつつ整備作業に着手。
 この作業で一番大変だったのが車体からのエンジンの脱着だったりする。エンジンの脱着だけを比較するならば、やはりスポーツ系バイクはそういった作業がしやすく出来ているのでさほど大変ではない。


ここまでがタイヘン
ここまでがタイヘン。

 作業の際はホースやケーブルの取りまわしが複雑なのでサービスマニュアルを見つつ、作業の手順やエンジン搭載時の写真を撮影しておくといい。記憶ではなく記録にして残しておくのは整備の基本。そうすると後々の作業がラクなのだ。
 エンジン本体の作りは実にシンプルで、車体から降ろしてしまえば作業はたやすい。
 交換したパーツは、シリンダ、ピストン関係、バルブ関係、ウォーターポンプ、キャブレター、駆動系一式、ステムベアリング、前後タイヤなど。結果的にアチコチボロボロでかなりの部品を交換するハメになったのだ・・・(泣)。


これがウォーターポンプ

ピストンが欠けてた・・・・
これがウォーターポンプ。 ピストンが欠けてた・・・・。

 これだけやればパワーも回復しハンドリングもスムーズ、さらに色々なロスが減った分燃費も向上し発進時のスタートダッシュも良い。
 さあこれで今シーズンもしっかりと活躍してもらうぞ。

「タックルの準備と整理」

 バイクでの釣行の場合、持参できるロッドの本数は硬めと普通の二本。
 やたらと移動の多い釣りなので出来れば一本のロッドでこなしたいが、ルアーの重さの使い分けでどうしても二本は必要になる。
 さらに今回はエンジンオーバーホールのついでにロッドホルダーの位置を下に変更して、かなり使い易くなった。


ロッドホルダー低重心化で安定感抜群!
ロッドホルダー低重心化で安定感抜群!

 現場で効率よく釣りを楽しみたいので、ルアーの分別をロッドの硬さに合わせて重さ別に分けてみた。
 さらに糸とのジョイントをスナップスイベルで行う事によりルアーのチェンジも簡単で、効率の良い釣りが出来る。
 副産物としてスイベルがあると糸がよれにくく、いつも糸がシャキンとして使いやすい。


このバッグにはこのケースが三個入ります
このバッグにはこのケースが2個入ります。

 僕はルアーを沢山持っていない、コレクションをしている訳でもない。気に入ったブランドを一つ決めてその中でささやかに楽しんでいる。
 自然の状況を読み考えて手持ちのルアーをフルに使って釣りをする。それで釣れなくたって構わない。完全自己満足趣味だしこれで良いと思っている。
 釣りもバイクの使い方の一つの提案、そこまでストイックにブラックバスを捜し求めるのはバスプロの皆さんにお任せでいいだろう。そしてフィールド周辺を走ってみればわかるのだが、バイクでないと味わえない風景や風と光を感じるのは最高に楽しいものだ。

ジグ
これが僕の大好きなジグ、残念ながら今回は出番が無かった。

「リールのメンテナンス」

 長年ルアーフィッシングに親しんでいるが、ルアーフィッシングにおいてリールはバイクに例えるならばエンジン。一日中ルアーを投げて巻くを繰り返し、さらに泥水を浴びつつひたすら回転を続けてくれる。リールはバイク同様日本が世界に誇る素晴しい工業製品、機械ゆえ当然メンテナンスは必要だ。

 メンテナンスと言ってもそれほど大袈裟な事ではなく、基本はバイク同様に清掃をキチンとしてやる事だ。構成パーツが小さいので細かい部分は綿棒などを使用して汚れを落とす、ベアリングには専用のリールオイルを注油する位にしておこう。そしてメンテナンスの際はトレーの上でやるといい。
 もちろんセルフメンテナンスには限界がある。バイク同様これ以上の事は素直にプロへ依頼した方が良い。


リールのメンテ
こうやれば大丈夫、誰でも出来ます。

 さて前置きが長くなったが、今回も毎度おなじみ徳永カメラマンにお付き合い頂き、とても調子の良くなったPS250でバスフィッシングに行って来た。

 今回のフィールドは千葉県側成田周辺に広がる河川、周りは見渡す限りの田園風景。

 取材当日は天気が良かったのもあり、フィールドまでの道のりはとても楽しくネオテックにセットしたインターフォンF5から聞こえる爽やかなスムースジャズがより良い気分にしてくれる。
 走行して感じたのはオーバーホールを施したPS250はとても快適で、自画自賛になるがこんなに良く走る様になるとは思わなかった。特に利根川沿いの道はストレートで見通しも良く流れも良い。オーバーホール前のPS250ならこんなにキビキビと走らなかっただろう。燃費も荷物を積んでいる割にはL/30km前後と良い数値、しかし季節的に暖かくなったとは言え走ればまだ寒いのでグリップヒーターは常に最強。そして追加装備した汎用ナックルガードの防風効果に大きく助けられた。


トラクター

ナックルガード
トラクター、実は近くに行くとかなりデカイ! 汎用品だけど、使い勝手が良いので気に入っている。

 現地にはお昼頃に到着、普通釣りと言えば朝早いものなのだが春は水温が上がる午後からで充分なのだ。
 そして早速水温をチェック、魚は変温動物なので水温がかなりのキーワードになる。

 
 さっそくタックルの準備、リールをロッドにセットするこのワクワク感はバイクで走り出す前にブーツを履きヘルメットをかぶるあのワクワク感とまさに一緒だ。
 ルアーを取り付けて早速キャスト、メンテナンスを施したリールは実にスムーズで軽量なルアーが本当に気持ちよくポイント目掛けて飛んで行く。


水温チェック

キャスト
到着して早速水温のチェック! 春はこれが大事。 メンテナンスされたリールで投げるのは格別! 本当に気持ちがいい。

 釣り始めていくつかの水路や川を巡り、時には30分以上かけて移動したりとバスフィッシングはなかなかムーブメントの激しい釣りである。途中徳永カメラマンと離れて良いポイントに行く為にブッシュを走っていたら、どうしても土手を上るハメになり真剣に走行ラインを下見!

 下見の甲斐あって路面を傷める事無くスムースに土手の登りをクリア! さすがだな〜俺! でもPS250の下腹部にはバッチリ土が付着! さらに移動を重ねるべく土手の尾根道を走行、ここは完全なダートなので絶対に無理は禁物なのだがPS250は結構安定しており良く走る。そしてアチコチ走り回ったあげく、利根川に流れ込む流入河川のひとつである根木名川(ねこながわ)の上流部に到着。
 ここは釣り番組などでもよく登場するメジャーなポイント、僕もテレビで見た覚えがある場所だ。なんか水に元気があるし、なんとなくこれは釣れそうだ、ここでルアーを阿修羅に交換してキャストだ。


川で釣り
川の合流地点はテッパンのポイントだ!

 ルアーを投げてリールを巻いている時間は本当にいい。
 無心で脳がニュートラルな状態になる、これは一種のリセット作用かもしれない。不思議な事にその後に色々なアイデアが湧いてくるのだ。
 最近よく思うのはルアーで魚を釣る瞬間と言うのは、心を込めて組み上げたエンジンが始動した瞬間に似ているなと。どちらも単体だけ見れば単なる金属やプラスティック、しかし人間が操作することによって生命が吹き込まれる。アプローチは違えど同じ種類の感動かもしれない、だから楽しいし同じバイク屋仲間にもバスフィッシング好きが多いのもうなずける。
 そんな事を思っていたらなんとバスがヒット! とても元気が良くてなかなかこっちに寄って来ない。魚とのファイトシーンを撮影してもらわないといけないのでカメラマンの徳永さんを叫んで……呼ぶがいない! 実はあまりにも釣れないのと小腹が減ったのもあり、すぐそばのコンビニでかにぱんを買っていたらしい(爆)。まあいいや釣れたから。


今年の初バスゲット! ロッド:ダイワエアエッジ682MLB POWER BAIT FINESSE リール:ダイワT3 1016H  ライン:サンラインシューター10LB  ルアー:OSP阿修羅925F H-04
今年の初バスゲット! ロッド:ダイワエアエッジ682MLB POWER BAIT FINESSE リール:ダイワT3 1016H ライン:サンラインシューター10LB ルアー:OSP阿修羅925F H-04。


「次回プチ予告」

 最近気になっているリールがある、ダイワの新製品タトゥーラ。
 アメリカのフィールドで鍛え上げられたシンプルでタフなリール、そしてシンプルな中にも革新的なメカニズムが入っている。この生い立ちのストーリーはまるでホンダXRシリーズと同じではないか! XR好きの僕がタトゥーラに惹かれるのも当然かもしれない、次回はこいつの出番かな? それと皆さんの釣り仕様バイクの製作、ご相談承りますのでどうぞお気軽に!!


、糸を通すレベルワインダーが広い状態<br />

糸を巻き取っている時は細くなる
これがキャスティング時、糸を通すレベルワインダーが広い状態。 糸を巻き取っている時は細くなる、シンプルだけど不思議なメカニズム。このカラクリは次回に!

●取材協力
O.S.P http://www.o-s-p.net/jp/index.shtml/
ジャペックス http://www.japex.net/
トーヨー産業 http://www.tysltd.com//
SHOEI http://jp.shoei.com/
グローブライド株式会社 http://daiwa.globeride.co.jp/
株式会社スポーツライフプラネッツ http://www.sl-planets.co.jp/


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