2014年11月21日 

■国際的な車両型式認証に向けて一歩前進「国連自動車基準調和世界フォーラム」

 11月10日(月)~14日(金)、スイス・ジュネーブで開催された「国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)第164回会合等」は、自動車安全・環境基準の国際調和と認証の相互承認を多国間で審議する唯一の場。日本はもちろん、47の政府やOICA(国際自動車工業会)、IMMA(国際二輪自動車工業会)といった国際機関、自動車業界団体などが参加した。

 今回、「国際的な車両型式認証の相互承認制度(IWVTA=International Whole Vehicle Type Approval)」を、日本が副議長を務めるIWVTA専門家会議から、IWVTAの実施に必要な手続きなどを定めた規則案を提案、基本合意された。今後、2016 年の実施に向け、枠組みの詳細が議論される予定だという。

 IWVTAは「国連の車両等の型式認定相互承認協定」(1958年協定)に基づく自動車に係る認証の相互承認を「装置単位」から「車両単位」へ発展する制度。基準調和及び認証の相互承認により、設計仕様の統一や部品の共通化を通じて、自動車メーカー等の開発認証生産コストが低減される他、ユーザーにとっては適正な価格でのより安全で環境にやさしい自動車の利用ができるというメリットがある。

 その他、今回のフォーラムでは、自動運転技術の普及に不可欠な高度ドライバー支援型自動運転や完全自動運転の法規上の扱い等を検討する「自動運転分科会」を新たに立ち上げることを提案、基本合意となった。