オオカミ男のひとりごと


HERO‘S 大神 龍
年齢不詳

職業フリーライター

見た目と異なり性格は温厚で性質はその名の通りオオカミ気質。群れるのは嫌いだが集うのが大好きなバイク乗り。

時折、かかってこい!と人を挑発するも本当にかかってこられたら非常に困るといった矛盾した一面を持つ。おまけに自分の評価は自分がするものではないなどとえらそうな事を言いながら他人からの評価にまったく興味を示さないひねくれ者。

愛車はエイプ100、エイプ250、エイプ900。

喧噪のGW 静かなる場所を求めて

 ずいぶんと長いこと更新をさぼっていたわけだが・・・そう、まさにオレはサボっていたわけだ。否定するつもりは全くない。だが少々、言い訳させてもらうかも。見方によってはただの愚痴であるかもしれないが声を大にして言い訳させてもらおう。

 まずは・・・というかこれが決定的な理由となるわけだが生活環境の変化である。実はオレは7月から山陰地方のとある町で数か月滞在する事になった。具体的な地名はあえて言わない。島根県の西部とだけ言っておこう。山陰はかつて何度も訪れている土地で道は空いているし山の方へ入っていけば退屈しない道が山ほどある。蕎麦は美味いしオレにとってはかなりの好印象であった。夏に隠岐の島へ行くことを視野にエイプを持ってきていたが日常の足としては申し分ないエイプも走って楽しい山の方へ入っていくとそのアップダウンのきつい勾配ゆえに山陰の道を満喫するには少々、役不足な感じは否めない。それでも夏の隠岐を考えたら我慢するしかないのが実情だった。なんせ宿住まいであるがゆえに何台ものバイクを持ち込むわけにはいかないからだ。それにしてもこの街、恐ろしいほどに寂れている。9号線沿いに建ち並ぶ民家にはやたらと空家が目立つ。飲食店のほとんどは昼時間と夜時間のみ営業で映画館など当然のようになくて娯楽施設と呼べるのはパチンコ屋くらいのもの。ツタヤもマクドナルドも吉牛もなく、街最大のスーパーは夜の7時半には閉まる。

 まったく昭和の時代から進歩というのを忘れてしまったかのような街だ。コンビニだけはやたらとあるのだがなんともまぁ不便さを感じる街である。それでも普段生活する分にはどうにもならないわけではないがバイク関連の店がほとんどないのはオレにとってはちょいと問題だ。出雲や松江あたりまで行けばそのあたりの問題を感じる事はさほどないのだろうがそこへ行くにしても距離にして100キロ近くある。やはり旅の道中で立ち寄るレベルならば長閑という言葉で表現できる街もいざそこで暮らすとなるとその感覚は大きく違ったものとなる。断わっておくが決して悪口を言っているわけではない。単なる事実の指摘だ。あくまでも200%オレの主観ではあるが・・・。



中国山地の道を思う存分走り回るには少々、パワー不足ではあるが隠岐へ行くならやはりエイプ。夏の隠岐は何気に3年ぶりになる


中国山地の道を思う存分走り回るには少々、パワー不足ではあるが隠岐へ行くならやはりエイプ。夏の隠岐は何気に3年ぶりになる
中国山地の道を思う存分走り回るには少々、パワー不足ではあるが隠岐へ行くならやはりエイプ。夏の隠岐は何気に3年ぶりになる。

 そして8月になり隠岐の島へ向かったオレは手痛い仕打ちを喰らうこととなる。大型の台風が過ぎ去ったお盆に隠岐の島へ行ったオレは初日から最後まで一度も太陽を拝む事が出来なかった。まぁどのみち呑んだくれて過ごすのが常なので天気云々は関係ないっていえばないのだがそれでも島での時間を気分良く過ごすには天気は良い方がいいに決まっている。それなのに終始どんよりとした空模様が延々と続き挙句に夜は連夜激しい雷でぐっすりと寝ることもできないというオマケつきだ。唯一の救いは美味しい魚介類を食しながらの仲間との呑みが楽しかった事くらいである。



出航当日、きれいな朝日が東の空に顔をのぞかせた。そしてこれがお盆休み期間に見た最後の太陽となる
出航当日、きれいな朝日が東の空に顔をのぞかせた。そしてこれがお盆休み期間に見た最後の太陽となる。

 その後もまったく天気回復の兆しが見られないのでオレは予定を1日切り上げて隠岐の島をあとにした。


どんよりとした曇り空の中、島上陸。いつものキャンプ場にテントを張り準備OK。さぁ苦行の始まりだ

どんよりとした曇り空の中、島上陸。いつものキャンプ場にテントを張り準備OK。さぁ苦行の始まりだ
どんよりとした曇り空の中、島上陸。いつものキャンプ場にテントを張り準備OK。さぁ苦行の始まりだ。

天気はイマイチだが日が暮れて仲間と語らう時間は貴重で楽しい。深夜の雷には少々、参りましたが

天気はイマイチだが日が暮れて仲間と語らう時間は貴重で楽しい。深夜の雷には少々、参りましたが
天気はイマイチだが日が暮れて仲間と語らう時間は貴重で楽しい。深夜の雷には少々、参りましたが。

酒の肴は新鮮な魚介類。相変わらずウマイ!!これだけで腹一杯になります

酒の肴は新鮮な魚介類。相変わらずウマイ!!これだけで腹一杯になります
酒の肴は新鮮な魚介類。相変わらずウマイ!! これだけで腹一杯になります。

 
 このあたりでだいぶ気持ちは萎えモードである。こんな悪質なストレスが溜まった時は思いっきりバイクで走り回るに限る。オレは一度、家に立ち寄りマシンを我マシンの中で最大スペックのホーネット900にスイッチして宿に戻った。このところのオレはなんやかんやで忙しくかつてのように時間に任せて放浪したりする事がなかなかできない状態なのだ。そのうちそんな自由きままな時間を作るつもりではいるが今はその準備期間といったところだ。とりあえず時間の許す限り近場の山道を走り回ることに。このどこにたどり着くでもない、ただ走るという行為もなかなかイイ。バイクに乗り始めたばかりの頃はまさにこれだった。バイクでどう遊ぶかなんて知りはしない。ただ走らせる事そのものが遊びに他ならなかった。あれこれ遊び方を知った今ではどうせ走るならといろいろと付加価値を求めてしまうが理由をつけずともバイクというのはただ走っているだけで結構、楽しいものなのだ。もちろんまとまった時間があったほうが選択肢は多いがそれがないからと言って走らない理由にはならない。

 
 しかし9月の中盤以降、オレは走れなくなってしまった。これはまぁツイてないというか間が悪というか・・・週末ごとの台風ラッシュである。

 台風だけではない。日本海側の天気は荒れだすとその荒れっぷりは瀬戸内のそれとは比較にならぬほどヒドイ。しかも海沿いに位置しているせいでその状態で乗れない日が続くとマシンのあちこちにサビが目立ち始めるためマシンの管理も大変である。乗れないのに手はかかる。最悪だ。そりゃ日常の足に使えないことはないのだがちょっとコンビニへ行ったりするのにはやはりリッタークラスのマシンはヘビー過ぎる。シェルパが動けばそれが一番いいマシンの選択といえるのだが復活のめどはまったく立っていないし・・・。



隠岐の帰りにマシンをホーネットにスイッチして宿に帰還。しかし結果、一番活躍したのはトランポの軽トラ。やはり便利さだけ言えば車ですな
隠岐の帰りにマシンをホーネットにスイッチして宿に帰還。しかし結果、一番活躍したのはトランポの軽トラ。やはり便利さだけ言えば車ですな。

 そんなわけでことバイクに関してはオレは少々、イジケモードでしばらくの間、ストレスをため込んでいた。


勢い込んで持ち込んだものの思いっきり走ったのは2、3回で行ったのは石見銀山くらいのもの。まぁ仕方ありませんな

勢い込んで持ち込んだものの思いっきり走ったのは2、3回で行ったのは石見銀山くらいのもの。まぁ仕方ありませんな
勢い込んで持ち込んだものの思いっきり走ったのは2、3回で行ったのは石見銀山くらいのもの。まぁ仕方ありませんな。

 そんなわけで変化した自分の環境に対して心地良いリズムをなかなか作る事ができないでここまでだらだらときてしまったのですよ。まぁ色んな意味で退屈はしていないのでいいんだけども・・・そう、それともう一つ。長期間、自宅から離れるという事でPCを新しくノートタイプのものに変えた。今はもう慣れたが最新のOSはやはり最初は少々、面倒くさかった。ソフトにしても今まで古いやつをずいぶんと長い事使っていたので新しいものに対してとにかく四苦八苦である。しかしこういったデジタル機器は慣れてしまえばやはり最新に限る。問題はバイクだ。ヘビーなホーネットを無理やり使い倒すかそれともここはひとつ思い切って・・・シェルパに代わるオフ車を・・・買うか!?・・・いやいや、早まるな。消費税も上がってるし高額な買い物になってしまう・・・でも、あると便利だし楽しいだろうなぁ・・・・しかし望んだとおりのマシンがすぐに見つかるとも限らないし・・・
 えっ!?
 あるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・じゃぁそれください!!

 というわけでオレは考えに考えた末、新しいマシンを手に入れた。そして12月にはこの閑静な田舎町を出て東の都会へと居住地を変える。つまりだ、オレは今、ヒジョ~~に機嫌がいいのだ。いい歳こいてと思うだろうが実際のオレは自分でもビックリするくらい精神的にガキなのだよ。新しいマシンは何かって?まぁいずれこの先の行き先ともどもにわかる。楽しみにしていてくれたまえよ。


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