おめでとう 30周年!セロー 30th アニバーサリーミーティング

午前 午後
開催日:2015年5月24日(日)
会場:山梨県 朝霧高原 イーハトーブの森 http://asagiri-ihatove.jp/top
主催:ヤマハ発動機販売㈱関東営業所 http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/event/serow30th/

■撮影・文─高橋絵里
■取材協力─YAMAHA http://www.yamaha-motor.co.jp

SEROW誕生から30周年を迎えた今年、5月から10月にかけ全国8ヵ所で記念イベントが企画される。
その幕開けが、朝霧高原「イーハトーブの森」を舞台に開催された。
関東エリアを中心に全国から300人の参加者でにぎわい、初期モデルから30周年限定モデルまで合わせて200台のセローが富士山の麓で初夏の一日を愉しんだ。
さらにトレッキング参加者は専用コースとスペシャルセクションでの2輪2足を堪能した。

 濃淡の緑に膨らむ樹木、枝葉のさざめき、鳥のさえずり。広い空に富士山の眺望が迫る。まさしく理想郷と呼ぶにふさわしい、朝霧高原イーハトーブの森。午前9時を前に1台また1台とセローが続々やってきて、やがて陽光眩しい森の広場はセロー談義とライダー達の笑顔に活気づく。セローの発売30周年を記念して今年の秋までに全国8ヵ所で開催されるセロー30thアニバーサーリーミーティングの、この日はさらに記念すべき初回なのだ。
 セローオーナーだけに限らずセローファンなら誰でも参加OKなので、セローライダー予備軍や元セロー乗りも続々と集まった。


富士山

レクチャー風景

 ミーティングのオープニングに続いて、さっそく柏秀樹さんによるレクチャーが始まる。モータージャーナリストのレジェンドであり、長きにわたりKRS(柏秀樹ライディングスクール)校長を務める柏さんは、イーハトーブの森に広がる初級・中級向けトレッキングコースの監修を手がけた。
 この日もインカムマイクはもちろん腰に小型スピーカーを装着して、30thスペシャルエディションのセローを手足のように操りながら、ライディングの基本について全身全霊で教えてくれる。
 ワンポイントライディングスクール、というタイトルではあったが、柏さんのレクチャーはワンポイントどころか5ポイントにも10ポイントにも及ぶ細やかな説明で、丸太セクション、サンドセクションではお手本と失敗例を何度もやって見せてくれて、ビギナーにもとても解りやすい。
「時速2kmでクラッチ操作をしながら自在に走るにはどうすればいい? それには、身体にチカラを入れない、固まらない、呼吸を止めない、セローがトコトコ、心臓もトコトコ、笑顔でトコトコ、でよろしい。頑張らないでいいんですよ!」 
 参加者全員が集中して柏さんに聞き入る。  


柏さん・レクチャー風景

トレッキング全景

柏 秀樹氏によるワンポイントライディングスクール。さすがはKRS校長の柏さん、ワンポイントどころか沢山のポイントをお手本を見せながら、マトを得た解説は初心者にもわかりやすいと大好評だ。 午前50台、午後50台でのオーナー限定トレッキングは時間も90分とたっぷりで、フープスや丸太、サンドなどバラエティに富むセクションを練習できた。

 赤いビブベストを着ているのは、オーナー限定トレッキング・午前の部に参加するライダー達(黄緑のビブスは、午後組のみなさん)だ。この日は午前の部50名、午後の部50名の事前申込システムで、募集開始後まもなく満員御礼となった。柏さんのレクチャーを胸に刻み、インストラクターの先導でトレッキングコースに繰り出す。
 最初は慎重に、徐々に馴れてきたところでスピードを上げていくと、スリッピーな上り坂で思わぬ事態になったり。それでも周回を重ねるうちにどのライダーも滑らかな走りになっていき、フープスやざくざくサンドなど苦手なセクションを繰り返し練習したりと、たっぷりある時間の中で夢中になって走りまわる。柏さんもコースに出て、1人ずつ手取り足取り熱心にアドバイスをおこなっている。思わず「あ! なんかわかったかもー!」と笑顔で叫びながら反復練習にいそしむライダーもいて、とても微笑ましい。締めくくりはコースを全員で、余裕の笑顔でパレードラン。
 さらにセローオーナーでない人に向けてはセローのレンタル試乗車があり、もちろんブーツやプロテクターなどの装具レンタル付きだ。セロー以外のバイクで、あるいは家族で四輪で来場して、レンタルセローを利用してミニトレッキングを楽しむ体験型プログラムも好評だった。


柏さん・レクチャー風景

トレッキング全景


柏さん・レクチャー風景
↖↑練習登坂は二輪二足でマウンテントレール セローの本領発揮! アクセルとクラッチワークで最後は誰もが適切なトラクションで走れるようになった。柏さんに見守られながらの練習はちょっと緊張、でも嬉しい!

←サンド登り斜面のセクションを重点的に練習するライだーが多かった。リアが埋まらないように、時にはスタッフの助けを借りながら。

 走って、見て、聞いて、食べて、話して―― セローをめぐって盛りだくさんのイベントとなった。セロー開発エンジニアによるトークショーを始め、ヤマルーブブースでのケミカル試用や無料セルフ洗車、カフェサービス、ランチサービス、パーツメーカーの出展ブース。さらに会場の一角では、30年前の初期型セローと最新30周年記念モデルセロー、消防活動二輪車と災害対策用オフロード白バイのセローなどが展示され、歴代セローの変遷がひと目で分かるヒストリーバナーを眺めるのも楽しい。活躍するセロー、あの時代のセロー、懐かしいセローから、性能の進化ともにタンクのカモシカグラフィックもまた表情豊かに進化している。
 数あるバイクの中からセローを選んだ理由は、乗りやすいから、取りまわしが軽いから、安心して走れるから、頼りになるから、といったオーナー達の声が圧倒的だ。セローは忙しい仕事の日常から離れた世界へ連れて行ってくれる最高の相棒だという人もいるし、これまでは通勤の街乗りばかりだったがトレッキング体験で土の上の楽しさに目覚めたので、ぜひ林道ツーリングを始めたいというライダーもいた。
 セロー30thアニバーサリーミ-ティングは、今後も北海道から九州まで全国各地で展開される。トレッキング体験やスクール、撮影会など会場ごとに様々なプログラムが予定されているのでぜひともチェックだ。


マシン展示

マシン展示

マシン展示

マシン展示
マシン展示は1985年の初期型、2015年の30周年スペシャルエディション、さらに赤いモデルが消防活動用、白いモデルが災害対策用の白バイ仕様で被災地で活躍中だ。

開発陣によるトークショー

30周年記念デザインTシャツ
開発陣によるトークショーは初期モデルから最新モデルまで、開発の苦労やエピソードなど貴重な話ばかり。

ヤマルーブカフェ
ヤマルーブカフェでは香り高いコーヒーの無料サービス。ヤマハレディの笑顔にみんなドキドキ、うっとり。 アニバーサリーミーティング会場だけで500枚限定販売の30周年記念デザインTシャツ、1枚3000円。今回も売れ行き好評で秋までの7会場で完売必至、セローオーナーとセローファンはマストゲットだ!

ワイズギア ヤマルーブのブース

ワイズギア ヤマルーブのブース

ワイズギア ヤマルーブのブースではケミカル販売のほか無料タッチ&トライで試しながら商品説明も聞ける。さらにミネラルウォーター使用が何とも贅沢な無料のセルフ洗車コーナーも。

柏さん・レクチャー風景

静岡からのタンデムカップル
こちらは日本製アクスルシャフトメーカー PeO(ピオ)さんのブース。こだわりのアクスルシャフトでマシンフィーリングをさらに快適に! 午前の部への参加を終えて身支度、もう帰っちゃうのー? と惜しまれつつ、静岡からのタンデムカップル。

えいじ君・谷やん・すえ

ふくちさん
えいじ君・谷やん・すえ from千葉県 
「ツーリングがてら来ました。イーハトーブの森、最高に気持ちいい!」と会社員3人組。友達が友達を呼び、えいじ君とすえさんはこの日が初対面。セロー歴7年ながらヤマハイベントは初参加、普段ほとんど土の上を走らないというすえさんも、この日は思いきり土と戯れました。
ふくちさん from東京都
「セローは去年買って休日のツーリングを楽しんでいます。乗りやすくて小回りがきくし、高速道路でも林道でもどこでも快適に走れるところが最高です!」
ショップYSP西東京の皆さんと一緒に参加、オーナーズトレッキングもみっちり楽しみました。

セバさん

舞夢さん・Kさん
セバさん from東京都
「以前はリッターバイク乗りでしたが、セローを買って半年です。軽くて足代わりにできるのがいいですね。実は土の上を走るのは今日が2回目で、最初はフロントが滑って難しい! と思いましたが、走るうちにフロントブレーキをじわっとかけるコツをつかみました!」
舞夢さん・Kさん from神奈川県
「私の30周年記念モデルは、夫のKさんが持っていたバイクを2台売って(笑)プレゼントしてくれました。バイクには以前から長いこと乗り続けていますが、今は子育ても終わり自由な時間も増えたので、これからは夫婦で思いきりバイクを楽しみたい」

大原知子さん

しゅういちくんとご両親
大原知子さん from群馬県
「街乗りもしたいし林道も行きたかったので二輪免許を取り、初めてのバイクにセローを買って2年です。今日は地面が滑るところがあって疲れちゃった! 普段は通勤に使っています。職業は創作ダンスのダンサーです、イベントやショーなどで踊っています!」
しゅういちくんとご両親 from東京都
颯爽と走る柏秀樹さんの講師姿に釘付けだったのはスクール参加者だけではない、5歳のしゅういちくんも終始憧れの熱いマナザシを送っていた。ジャストサイズの日除け傘で会場の人気者に。ご両親はレンタルセローでトレッキング体験を楽しんだ。

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