2015年10月8日 

■“運命の一戦”まであと僅か! ロッシとロレンソ、そしてマルケス、どうなる日本GP!?

カンファレンスはこのメンバー。右端のニッキーがWSBK転向を発表しました。

 いよいよ、年に一度のMotoGP・日本大会、「MOTUL 日本グランプリ」がスタートします。

 今日10月8日の木曜から公式スケジュールがスタート、走行は明日からで、土曜に公式予選、そして日曜に決勝レースを迎えるわけです。なかでも、この木曜は、チームやピットはレースの準備を始めたり、ライダーはいろんなところでイベントに出席したり、取材を受けたりと、ウィークの中ではいちばんのんびりした日なんですね。

 日本のメディアにお知らせがあったのは、レプソルホンダのマルク・マルケス&ダニ・ペドロサのショートインタビュー、それに中須賀克行がワイルドカード参戦する「ヤマハファクトリーレーシング」のマシン公開と撮影会、そのマシンがヤマハ60周年記念カラーの、俗に言う「インターカラー」なもんで、このカラーのYZR750デイトナ仕様、それに中須賀車、そしてYZF-R1の記念限定カラーバージョンのそろい踏み、となったわけです。

 夕方には、明日からの走行に向けて、ちょっと緊張感が高まってくるプレスカンファレンスも行なわれて、ここにはヤマハファクトリーレシングのバレンティーノ・ロッシ&ホルヘ・ロレンソ、レプソルホンダのマルケス&ペドロサ、ドゥカティファクトリーレーシングからアンドレア・イアンノーネ、チームスズキからアレイシ・エスパルガロ、そしてこのカンファレンスで来シーズンからのWSBKスイッチを正式発表した、アスパーMotoGPのニッキー・ヘイデンが出席。質疑応答の質問は、やっぱりロッシとロレンソに集中しました。

 ここまで14レースを終わって、ランキングトップのロッシと、それを追うロレンソのポイント差は14ポイント。それでも、ロレンソの速さはロッシも認めるもので、残り4戦のポジションがワールドチャンピオンを決めるのはもちろん、それにはまず日本-オーストラリア-マレーシアの3週連続レースがものすごい重要になってくるわけです。

 今年、優勝したライダーはたったの3人。それがランキング1-3を占めているわけだけれど、3人がお互いにロレンソの速さを、マルケスの失うもののないスピードを、そしてロッシの百戦錬磨の老獪さ、強さを認め合っています。

「今年のレースはタフだよねぇ。なかなか簡単に勝たせてはもらえないし、チャンピオンシップにはこの3連戦がすごい重要になると思う。この間のアラゴンGPで、ダニといいバトルができたように、この3連戦でもベストを尽くして、少しでもいいポジションでフィニッシュしたいね」(ロッシ)

 だれが勝つのか、だけじゃなくて、残りのふたりはどのポジションでフィニッシュするのか、そして4人目(それはきっとペドロサ)が加わってくるのか――。

「走ってみないと、なにもわかんないよ」とロレンソが言ったように、いよいよ運命の一戦がスタートします! レースの勝ち負けは、フリー走行1回目から始まるからね!

(写真・文:中村浩史)

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ヤマハファクトリーの3人。さすがこの2人に挟まれたら、中須賀も緊張ぎみです。 ロレンソはリン・ジャービスと辻幸一さんと密談。険しい顔してるけど、安心してください、この人いつもこんなですよ。 木曜日だし、ロッシもかなりリラックス。ピリピリしてても顔には出さない人だからね、プレッシャーは相当なものだと思います。ロッシはYZR750デイトナがお気に入り。頼んでもないのにまたがってはいポーズ(笑)。
来日直前にトレーニングで左手指を骨折しちゃったマルク。「ブレーキングきついけど、ダイジョーブでしょ」だって(笑)。 今年は開幕から早々腕アガリがひどく、欠場もあったダニ。「夏休み明けからは、かなり良くなってるよ。レース前後にがっちりケアすれば、ダイジョーブなんだ」 木曜日は明日からの走行を前に「音出し」の日。エンジンかけてみて、まずトラブルないか、かるーい確認です。
ヤマハの計らいで8耐優勝トリオが再集結。ポルとブラッドリの初出場初優勝は、MotoGPに帰ってからも大騒ぎだったようです。 これが中須賀M1。いつもなら、2016年に向けての先行仕様なはずが、来年はタイヤもECUもかわるからハテ……。 左は中須賀M1、右はヤマハ60周年記念限定カラーのR1!