第4回 フォーマットで
いっぱい。
(2010.10.6更新)
最近、フォーマット(Format)のことで、頭が一杯です。フォーマットって……私、電波な人なので、ここはひとまず放っておいて下さい。
「フォーマットというのはもともと形式だとか様式だとかの事を指すのですが、ここではデジタルなデータの形式の話。
今、フロッピーを思い浮かべた人っ。私と同類ね。ということで早速思い浮かべてみましょう。
まずは大きさ、(中のディスクの直径が)8インチ、5.25インチ、3.5インチ。フロッピーとしては、この3.5インチが、今一番健在なメディアになります。
8インチはほとんど業務用。5.25インチは、HDDが出るまで健在でしたが、今でも元気にやっているでしょうか?
次に、保存データの形式ですが、大雑把に言うとDD(倍密度)とHD(高密度)に分かれます。
当時は、フォーマットだけでも、IBM方式、NEC方式、MAC方式が乱立し、若干めんどい状態でした。
一枚の保存容量は640KB〜1.44MB!(フォーマット前)「一枚1M(メガ)」だなんて、何て時代だったんでしょう。
当時のWindowsもフロッピー10枚くらいに収まっていたのですが、これも良く考えてみると凄い話かもしれませんねぇ。
ちなみに、8インチフロッピーは約1MBしか容量が無かったのに対して、3.5インチフロッピーはどんどん進化していて、2ED形式だと4M(フォーマット前)、2TD形式だと何と12.5M(フォーマット前)などで使える専用機器もあったのですよ。ふふふ。
ま、今はUSBメモリなんかがあるので、何10G(ギガ)ものデータがポケットに入って持ち運べちゃうんですけどね。
おっと。頭が一杯の話がこんなことに。
一杯だったのは、ファイルフォーマットでした。悩みの種は、仕事で飛び交うデータの形式やら、動画やら、画像やら、音楽やら。一日中パソコンに張り付いているような仕事なので、メールで色んなものが飛んできます。
Officeソフトの「Word」文書、「EXCEL」文書、「PowerPoint」文書は当然ですが、「PDF」資料なんかもかなり多い。
受け取ってから、自分のPCに入っているソフトとバージョンが違って「このファイルは開けません!」などと、冷たく言われるのは日常茶飯事です。
それから画像の「JPG」、「PNG」、「BMP」形式のファイル。
こういった色んなファイルも、時には素の状態で送るとサイズが大きい場合、大抵「ZIP」や「LZH」形式で圧縮されて来ることが多々。
ファイルサイズを小さくしてくれる、データ圧縮の形式も、ZIPより多機能な「7-Zip」、マルチメディア向けの「RAR」、Windows標準の「CAB」、MAC標準の「StuffIt」、UNIX系の「gzip」など、用途により様々、盛りだくさんです。
- 電気先生
また、時に「メールにメールが添付」されて来ることもあります。
付いてくるファイルは「eml」形式。中身が「TXT」形式、「HTML」(デコレーションメール)形式だったり。
メール本文の文字コードについては、国内だけなら、「JIS」形式で良いのですが、海外とやり取りする場合「Unicode(UTF)」になっていたりします。
これが合っていないと文字化けしてしまう訳ですね。
昨今、多機能になった携帯電話はもとより、PSPやDSのようなポータブルなゲーム機、iPodやWalkmanのような音楽プレーヤでは様々な動画や音楽ファイルが再生できます。
これらポータブル機対応の動画フォーマットで代表的なのは「MPEG-4」です。
パソコンだと、Windowsでは「WMV(Windows Media Video)」や、「AVI(Audio Video Interleave)」があり、MACでは「mov(QuickTime)」が標準的かな。
PC以外だと、地上デジタルTV放送・DVDでは「MPEG-2」、ハイビジョン放送では、「AVCREC(MPEG-4 AVC/H.264)」方式や「HDRec」方式、となっています。
一方、音声(オーディオ・サウンド)ファイルはさらに凄いことになっており、超有名なのは「MP3」、マニアには「Ogg(Vorbis)」、MPEG動画に使われる「AAC」、Windows標準「WMA」、ソニーの「ATRAC」などなど。
これらはファイルサイズを小さくするために圧縮された形式ですが、その道の方々(マニア・業界向)は、データを圧縮しない「PCM」そのものが好まれ、「WAV」形式(Windows標準)や「AIFF」形式(MAC標準)が常用されます。
これらの音が良いのはもちろんなので、常時iPodで持ち歩いている方も結構多いとか……
どうでもいいのですが、「MPEG」って「Moving Picture Experts Group」っていう国際標準化委員会のひとつの会合名。
そこに、日本の企業から、CDに一時間程度のビデオを入れるための動画と音声の圧縮方法の規格が提案され、これが「MPEG-1」として成立したとか。
そこで使われる音声フォーマットのひとつが「MP3(MPEG Audio Layer-3)」という訳なので、「MP3=MPEG-3」と勘違いしないでくださいね。
ここまで、今回のテーマの「フォーマット」の細かい内容までは触れていなかったのですが、ここで一例を。
たとえば、「MP3オーディオ」のデータは、次のようなパラメータを元に設定されています。
「圧縮アルゴリズム」「サンプリング周波数」「チャンネル数」「ビットレート」「カップリング」「MIMEタイプ」「ID3タグ」等……
何言っているのか分からない方は次のコラムに飛んでいただいて……
これらそれぞれの意味や内容は、ファイルを操作する人には普通のことだったりするのですが、私などは、日常生活で、これらのデジタルなファイル(本文中「 」で書いたもの)に遭遇してしまうと、
どんなファイルか、その中身を思い浮かべてしまいます・・・
どんなデータが、どんな風にならんでいるのか、思い浮かべてしまいます・・・
どんな風に再生できるのか、などもついでに思い浮かべてしまいます・・・
そんなのを全部ひっくるめて、ここでは「フォーマット」と表現しちゃっています・・・
それで頭が一杯って、やっぱり私どんな人間だ……(こんな人、多いと思うのだけれど)。
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