Hi-Compression Column

ブースカ

第4湯
 ツインリンクもてぎ周辺の温泉

前回の青森ツーリング以降、アメリカへ取材旅行に出かけたりして、ツーリングする時間がまったく取れなかった。

厳しかった酷暑も収まり、そろそろツーリングに出かけたいモードになっていたところに面白い話が舞い込んできた。

会社の同僚でツーリング仲間が、ツインリンクもてぎで開催されるモトGP第14戦日本GPを観戦に行くというのだ。

もともと日本GPは4月に開催される予定だったが、アイスランドの火山噴火の影響で延期になり、10月3日に開催されることになったという。

ちょうどその週末は何も予定がなかったので、ツインリンクもてぎ周辺の温泉を探索しつつ、日本GPを観戦することにした。

ツインリンクもてぎで日本GPを観戦するのは今回で2回目。

前回は2005年、カワサキに乗った玉田誠が3位になった時だ。

宿泊は前回同様、ツインリンクもてぎ場内に設けられたステイエリアでキャンプすることにした。

フリー走行から決勝まで通して観戦できるお得な前売りチケットと2輪駐車券を購入し、温泉は金曜日と土曜日の午前中に巡ることにして、予選と決勝をじっくり観戦することにした。

このスケジュールには訳があるのだが、それは後ほど述べよう。

出発日の金曜日。午前中までに仕事を片付けて、首都高中央環状線を通って東北自動車道、北関東自動車道を進み、最初の目的地である「真岡井頭(もおか いがしら)温泉」を目指した。

真岡ICを下りて国道294号線から国道121号線に入り、途中自分のツーリングマップルが古いために道が分からず迷ったが、なんとか真岡井頭温泉に到着した。

谷地温泉も蔦温泉と同様、一軒宿だ。開湯して400年は経過しているらしいが、最近新装オープンしたらしく、平屋の建物は新しい。

真岡井頭温泉は栃木県真岡市にある市営の温泉施設だ。

温泉の他にプールも併設されており、施設は大きい。入湯料は700円。内風呂、露天風呂ともに広々としており開放的。やや塩気がする温泉は、まったりするにはちょうどよい湯加減。第1湯目としては上出来だった。

真岡井頭温泉を出たのは15時30分。次に目指したのは「道の駅はが」に併設されている芳賀温泉「ロマンの湯」だ。

国道121号線から県道61号線を通り、ところどころで拡張工事が行なわれていて道が複雑になっていたが、勘を頼りに県道69号線に出てロマンの湯に到着した。

ロマンの湯は栃木県芳賀郡にある町営の温泉施設だ。道の駅に併設されているので立ち寄りやすい。

入湯料は500円。真岡井頭温泉と同様、広々した内風呂と露天風呂がある。お湯は第1号源泉と第2号源泉があり、第1号源泉は無味だがやや黄金色をした滑らかなお湯は、ツーリング途中でも入りやすい。

外に出ると日は沈みかけており、時間は16時30分。

市貝温泉に向かう途中、多くのライダーとすれ違った。おそらくロマンの湯に向かうのだろう。

県道69号線を通って約30分ほどで市貝温泉に到着。辺りはすっかり日が落ちており、慌てて施設の外観写真を撮影。

場内に入り、入湯料400円を払おうとしたら「もてぎから来たんだよね。割引になるんで300円です」と受付のおばさんが教えてくれた

正確にはツインリンクもてぎにこれから行くんだが、安くなるに越したことはない。

後で日本GPのレースガイドを見たら、市貝温泉とロマンの湯はチケットを見せると、金曜から日曜まで入湯料が割引なるという。

これはお得だ。温泉好きとしては好都合だ。

市貝温泉ももてぎに近い栃木県芳賀郡にある温泉だ。

場内に入ると地元と方とツインリンクもてぎから来たと思われる方たちで賑わっていた。

内風呂のみで無色透明のさっぱりとした温泉。

もう少しゆっくりしようかと思ったが、早くテントを建てたかったので、早々に湯船から出た。外に出るとすっかり日が沈んでいた。

テント設営予定地である北ゲート近くの北ショートコース内に設けられたステイエリアを目指して県道69号線から国道123号線を進む。

途中渋滞もなく約30分ほどで到着。

ステイエリア内には先客がおり、できるだけ出口に近い場所に陣取った。

照明はあるがほとんど真っ暗の中、ヘッドランプを頼りにテントを設営した

テント設営後、近くのコンビニまで買出しに行っただけで、この日は大人しく寝ることにした。

翌朝、各クラスの予選が開始されるまでにツインリンクもてぎからいちばん近い「ごぜんやま温泉保養センター四季彩館」に行くことにした。

本来なら予選後に行ってもいいのだが、5年前に予選が終わってからごぜんやま温泉を訪れた時、人で溢れかえっていて満足に入れなかったのだ。

今回はその経験を踏まえて、リベンジを図るべく午前中に入ることにしたのだ。さすがに10時過ぎに行ったらお客は少なかった。

ツインリンクもてぎから6キロほどのところにあるごぜんやま温泉は、栃木県との県境の茨城県日立大宮市にある。

外観はかなりモダンな作りで、周囲を一望できる。入湯料は平日800円、土日祝は1000円となっている。

浴室に入ると、内風呂、露天風呂ともにゆったりできる広さだが、洗い場はこじんまりしている。

5年前は明らかに定員オーバーと思われるほど入浴客でごったがえしていて、なめらかなお湯の感触を味わうことなく立ち去った思い出がある。5年前とは真逆の静けさの中でゆったり湯に浸かった。

ごぜんやま温泉から戻り、仲間の到着を待ってから予選を観戦。久しぶりのエギゾーストノートに心を揺さぶれた。

夜は買出しのみで温泉には入らず、仲間たちと宴会。日曜日は7時までに撤収しなくてはならないので、早々に切り上げて床についた。

決勝日の当日、さすが世界選手権だけあって多くの観戦者で賑わっていた。

出店が多いのでついつい食い過ぎてしまう。

決勝の様子は西村さんのコラム「Moto GPはいらんかね?」を読んでもらうとして、ロッシvsロレンソのヤマハ同士のバトルが最高に盛り上がった。

決勝後はちょっと渋滞にはまっただけで、行きとは反対側の水戸北スマートICから常磐自動車道を通って帰宅した。

2010年も残り2ヵ月半。どこに行こうか迷うところだが、雪が降る前に山奥の温泉に入っておきたいところだ。


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毛野ブースカ
ブースカ
トイガンとミリタリーの最新情報誌『月刊アームズマガジン』の編集ライター。バイクに乗り始めてから温泉が好きになり、現在までの温泉踏破数は446湯。湯巡りツーリングの相棒はスズキ・ジェベル250XC。ちなみにマイカーもスズキのエスクードというスズキスト。


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(2010.10.13更新)

  • 栃木県真岡市にある真岡井頭温泉。市営の温泉だけあって施設は立派。熱めのお湯はやや塩気がする独特なもの

  • 栃木県真岡市にある真岡井頭温泉。市営の温泉だけあって施設は立派。熱めのお湯はやや塩気がする独特なもの。




  • 道の駅はがに併設されている芳賀温泉ロマンの湯。2種類の源泉が使われており、うちひとつは黄金色をしている

  • 道の駅はがに併設されている芳賀温泉ロマンの湯。2種類の源泉が使われており、うちひとつは黄金色をしている。




  • 日が沈みかけた頃に訪れた市貝温泉健康保養センター。ちょっと分かりにくい場所にあるので、案内板に注意しよう

  • 日が沈みかけた頃に訪れた市貝温泉健康保養センター。ちょっと分かりにくい場所にあるので、案内板に注意しよう。




  • 5年前のリベンジを果たしたごぜんやま温泉保養センター四季彩館。予選日の夜は多くの観戦者でいっぱいになる

  • 5年前のリベンジを果たしたごぜんやま温泉保養センター四季彩館。予選日の夜は多くの観戦者でいっぱいになる。




  • 今回テントを張った北ショートコースのステイエリア。写真は予選日の様子。今年はバイクで来ている方が少ない気がした

  • 今回テントを張った北ショートコースのステイエリア。写真は予選日の様子。今年はバイクで来ている方が少ない気がした。




  • スズキ世界GP参戦50周年を記念して、スズキブースではマン島TTレースの優秀者である伊藤光夫氏のトークショーが開催されていた

  • スズキ世界GP参戦50周年を記念して、スズキブースではマン島TTレースの優秀者である伊藤光夫氏のトークショーが開催されていた。




  • 今回は最終コーナー付近に陣取って観戦。ロッシとロレンソが凄まじい加速力で最終コーナーを立ち上がっていく

  • 今回は最終コーナー付近に陣取って観戦。ロッシとロレンソが凄まじい加速力で最終コーナーを立ち上がっていく。



    ブースカ的評価
    (5段階評価)

    ●真岡井頭温泉
    ★★★★★
    内風呂、露天風呂ともに広々としてくつろげる
    ●芳賀温泉
    ★★★★★
    道の駅に併設されているで、お土産を買うのにも最適
    ●市貝温泉
    ★★★★★
    さっぱりとしたお湯はは入りやすい
    ●ごぜんやま温泉
    ★★★★★
    ツインリンクもてぎから最も近い温泉。眺めは抜群

     

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