“グリップ”
(2011.5.20更新)
皆様、お元気でしょうか? 大震災から2ヶ月以上たちましたが、被災地では徐々にではありますけど瓦礫の撤去やライフラインの復旧が進み、学校も再開されています。
ここから先は公務員の標語のように「休まず・サボらず・働かず」で、テキトーに頑張りつつ淡々と進めていくことが大切でしょうか。
バイクに乗っているときに、カラダが触れているところっていうのは意外と少ないですね。
大部分はシートに座っているので尻。
それに太股の内側、ヒザの内側、足ではくるぶしと土踏まずとつま先と甲の一部。それに両手の手のひらと指。
動かしている筋肉などはもっとあるのですが、バイクに直接触れている部分っていうのは、マ、そんなもんです。
オフ系ですし、何年やっててもあまり上達していないのでコースや山道など土の上でよポテッとよく転びます。
アー、ヤッチマッタダヨ。だから左右のグリップは傷だらけだったりします。
さらに雨でもコースを走っちゃたりするので泥を浴びたままグリップを操作。たまにはグリップのスッポ抜け事件なんかもあります。
雨の日に多発するグリップのスッポ抜けは、ハンドルとグリップの間に水が入り込んで面圧が下がったり、接着剤が剥がれて緩くなり回っちゃたりスッポ抜けたりするんですね。
普通はグリップ装着時にボンドG17やスーパーセメダインで接着してますが、スッポ抜け防止ならカワサキKXのように瞬間接着剤で強力に接着します。
グリップ挿入時はツバでペッなんていうのはNG。
ハンドルエンドに接着剤を1周半塗って回しながらグリップを押し込み、そのあとに圧着てな感じです。
そうそう、グリップってタイヤと同じで使えば減ります。グローブをした手の引っかかりが甘くなってきます。
グリップの溝やら微妙な凹凸は、操作性を考えてデザインされていて、太さやゴム質、凹凸の高さなどが車種やカテゴリーによって異なって います。
70年代のヤマハDT系のヒダヒダが立派なタイプや一世を風靡したトマゼリの生ゴム・グリップ、はたまた60年代に流行したタル型で握るとクッと潰れるタイプ、トライアルではドミノのイボイボタイプなどいろいろです。レーサーに憧れてTZの純正グリップを装着していた人なんかはかなりいますね。
■ハラ キュウゾウ
オフ車ですと78年のホンダCR250R(型式430)に採用されたタイプが握りやすくスベリにくいとかでライバルのワークスマシンにも装着されたりしました。
その後、このCRタイプのコピー品が世界標準となり、ステン線で回り止めを施す際の溝付きとか、グリップの半周で凸部を省略したタイプ、さらにはカラーグリップもたくさん出ています。
ツーリングや街乗り中心のオフ車では、CR系のゴム質を柔らかくしたセル付きXRタイプに人気があります。デザインやゴム質の変更で振動対策にも効果があるようです。
社外パーツにはいろいろなグリップが山ほどあります。
個人的にはオフ車がほとんどなのでグリップに粘着感がある生ゴム系のオーリーが好きなんですが、全長がチト短めなのと汚れやすく寿命が短めなので一長一短です。
グリップを左右セットで交換すると「そこだけ新品」になります。
日本製のゴムは優秀なんで寿命も長いし、純正品はリーズナブル。
衣更えで気分が一新するように、古〜いバイクは、タイヤと同じく摩耗したり硬化しちゃってるグリップを新品に交換。
同時にスロットルまわりの点検なんぞを行なえば、チープながらも新品グリップをニギニギする幸せが訪れるのです。
実際にグリップ力が増しているのがわかるんですよね。
それにしてもグローブしてない人、多いですね。素手で運転してるからグリップなんか汗と冷や汗でベットベトだったりしますよ。
そりゃ、感じ悪いです。手、汚れるし危険でもあります。
グローブぐらい買いなさいよ!んで、やっぱりゴム製品っていうのは新しいほうが安全で気持ちイイものです。
いつまでもナマでは事故に発展する可能性だって大きいのだよ!
- 先日伺った先には戦前のバイクなどがございまして、思わずナメるように見渡してしまいました。しかも実動。車暦でいえば74年だとか。先人たちの御苦労に敬意を表しつつ、日々、土に還ろうとしている我が愛車を眺む?
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