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HERO‘S 大神 龍
■Page.01 第3のマシン、エイプ250(別名スーパーシェルパ)奮闘記
(2010.8.20更新)※写真をクリックすると大きくなります。
突然だが新たに加わったオレの3号機を紹介しよう。マシンはカワサキスーパーシェルパ。
見方によっては足つき性のよいその小柄なボディは分類的にデュアルパーパスともとれるがオレは完全なオフ車ととらえている。
これはGW明けに仲間から格安で譲り受けたものである。
これで実働する3種のマシンが揃った
ハイスピードなリッタークラスのマシンに一般道において流れに遅れる事無く走れる原二、そして悪路をものともせず走れるオフ車。これで大抵のバイク遊びはこなす事ができる。
林道?そりゃ行ったさ。納車した10日後にね。久々のオフ車なんだから地元の山か河川敷あたりでとりあえずは肩慣らしに遊んでりゃいいものを……
オレが最初のダートとして選んだのはこの日本において最長を誇る剣山スーパー林道。だってずっと行きたかったのだから仕方あるまい。
徳島側から突入すると休日と言う事もあってちょくちょく一般車両を見かけた。それもバリバリのオフローダーとかではなく普通のミニバンとかだ。
ここは慎重に……などと考えながらも徐々にペースは上がっていく。
オンのクセが抜けきらないオレは前後輪を滑らせながらの危なっかしいコーナリングを繰り返す。
ははっ、面白ぇ!これがエイプであったなら今頃、マシンはボロボロの状態だろう。自分が蹴り上げた飛び石が嫌と言うほど飛んでくるガレたダートでコイツは何の不安も感じさせない。
不安があるとすれば調子に乗っている己の自制心くらいなものだ。
しかし……このあたりから膝に痛みを感じるようになってきた。
両膝に古傷を抱えるオレにとってこのスーパー林道は小手調べと言うには長すぎた。なんせまだ3分の1しか走っていないのだ。
眼下に見下ろせる緑あふれる四国の山々が織り成す雄大な景色など目もくれず一向に終わりの見えてこない道をひたすらに走る。
終点となる高の瀬峡に着いたときはしばらくヘタリ込んでしまったさ。だが……すぐには立ち上がれないほどの肉体的な苦痛を伴いながらもなぜかニヤついてしまう。
そう、どんな苦痛にも勝るものが一つだけある。達成感だ。オレが性懲りもなく苦行のように走り回っているのもそれあってこそなのかもしれない。
その後、オレは4つほどのミーティングをコイツでこなした。
島根の“バック・ジャパン”、高知の“カワサキコーヒーブレイク”、広島の“生きては捕まらない”、そして九州佐賀の“廃校ミーティング”。
バック・ジャパンでは昨年、オレに絡んで1週間ほど入院するハメになってしまったばってん君との再会を楽しみにしていたのだが主催のかっちゃんに聞いたところでは彼は他の集まりへ行っており、今回は来れないという事だった。
少々、残念だが仕方がない。縁あればまたどこかできっと会う事ができるはずだ。
そのおかげというわけではないが今年のバック・ジャパンではまったりと一夜を過ごす事となった。
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