Hi-Compression Column

おやびん道

それぞれの道には、それぞれの風土、気候、環境などを積み重ねた表情がある。それはまた人生にも似ている。道は人生、道の数だけ物語がある。野口おやびんが走って来た幾多の道を、想い出話と共に語ろうか


第7回・国道7号線



(2011年2月4日更新)

R7

 R7=国道7号線は、新潟市と青森市をつなぐ一般国道で、延長約471km。新潟市から秋田市までの区間はほぼ日本海沿いで、日本海を眺めながら走れる区間が多い。その後、秋田市から能代市までは八郎潟の東方を走っており、能代からは内陸部に入り青森まで。 

1975年夏、北海道ツーリングを目指したが途中、岩手県北部で事故を起し、現地入院して断念。1週間後に退院して、日本海側経由で群馬の実家に寄った。

このことは国道4号線のときに書いたが、そのときに俺は初めてR7を走った。

岩手の二戸市あたりから日本海側までのルートはもう忘れた。能代市に出たのか秋田市に出たのかも定かでない。

でも、R7に出てから日本海沿岸をひたすら走り新潟を目指した。

イタリアン

国道7号線の起点は新潟市内。山海の銘品と旨い酒ばかりが新潟ではございません。新潟市民のソウルフルフードといえばイタリアン。B級グルメ界の老舗でもあります。


怪我は完治していなかったし距離もあったので、1日で群馬の実家にとは考えず、途中で民宿にでも、と思っていた。

秋田から新潟に入って、夕方になったので走りながら民宿の看板を探した。

だが見つからず、村上市を過ぎると8時頃になってしまった。

腹を決め、野宿することにして簡単な食料を買い込んで、R7から海岸に出られそうな細い道に入った。

コンクリート製の突堤があったのでそこにバイクを止め、荷物を解いて寝床を拵えた。

天気はよく、夏だったので寒くはなかった。

明け方、人の声で目を覚まし警戒した。が、数人の釣り人だった。



右上へ

日が昇る前に支度して出発し、R7を新潟まで。

その後国道17号線で三国峠を越え、実家に帰った。

次にR7を走ったのはその数年後だった。

当時付き合っていた女性と東北に1週間ほどのツーリングに出た。

バイクは俺がGS750E2で、彼女がGX400。

そのときは太平洋岸から下北半島〜青森まで行き、その後、青函トンネル工事の最中だった津軽半島の竜飛岬を回ってからR7に入り、八郎潟に寄って、その近くの宿に泊まった。

笹川流れ

新潟から北上し最初の名勝は村上あたりの笹川流れ。しかしこのあたりだけ国道7号線は日本海沿いではなく山間部を走っています。残念!


翌日もきっとR7を走ったと思うのだが、どこまで南下したか覚えていない。酒田までだったか、新潟まで走ったのか。

二輪雑誌の仕事をするようになってからは取材でも何度かR7を使ってきている。

新潟〜秋田間までが多く、その先から青森までのR7を走ったことはほとんどないのだが、数年前も新潟から秋田あたりまで2台のバイクの長距離試乗で利用した。

プライベートでも、この数10年、部分的に何度も走っている。

山形県に住む友人のところに20〜30回遊びに行っているが、行きは内陸部を走り、帰りは日本海に出て、村上市の下あたりからR7で新潟まで、もしくはその手前まで、ということが多い。

直近では、昨年の夏、息子と二人で東北ツーリングに出かけ、初日に山形の友人宅まで内陸部を走り、2日目は八郎潟〜男鹿半島まで行って、投宿。3日目、八郎潟近くからR7に入り、秋田を経て鳥海山に寄り道し、酒田まで。その後は内陸に入り、裏磐梯の民宿に泊まって、4日目に帰宅した。

R7は日本海を眺めながら走れる区間が多く、秋田や酒田、新潟など大きな地方都市周辺を除けば交通量もそれほど多くないので走りやすい。

数泊の日程なら地理的にもそう遠くないし、沿線には見所も多い。 今後も、東北に出かけた折りに、秋田、山形、新潟の日本海側を走るR7には世話になるだろう

青森

国道7号線の終点は、東北新幹線全線開通に沸く青森。ちなみに国道7号線は新幹線の終点新青森の近くを通っています。

野口眞一
のぐち
バイクに乗って40年、二輪雑誌の仕事をして30年、の54歳。若い頃からツーリングが好きで日本各地を旅してきた。現在の所有車はトライアンフのサンダーバード(1996年型の水冷並列3気筒)で、13年乗り続けている。


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