Hi-Compression Column

順逆無一文

“理非曲直”

(10月27日更新)

XLディグリーのタイヤを交換をした。最近はすっかり手抜きでタイヤショップのプロにお願いして交換していただいてる。バランス取りだの廃タイヤの処分だの、と考えると、もう自分でこつこつやる時代じゃないのかも。とはいっても、家のディオなどは自前でやってしっかり小遣いを浮かせているのだから、単なる言い訳で、どんどん面倒くさがりになってきているだけか。

ま、それはともかく、今回のタイヤ交換はフロントタイヤのみの交換だった。リアはすでに半年以上前に交換してもらっている。

前後で交換時期がずれたのは、ン十年のバイクライフで初のことだった。これまでタイヤ交換といえば前後同時が当たり前だったのだが…。

理由は? 乗り方が軟弱になったんだろう。突っ込みが甘くなった? きちんとブレーキ使ってない? 減り方そのものも以前に比べて変わった。ブロックパターンタイヤほどじゃないが、パターンの後ろエッジが鋭く立っていたのがだいぶまろやかになった気がする。走行キロ数的にリアは以前と変わらないサイクルで減ってしまったので、フロントの使い方が甘くなったのは歴然。(ちなみにトレール向けオンロードタイヤのダンロップD604をずっと履いてます)

皆様はタイヤ交換、やはり前後同時期ですよね? そういえば「タイヤ交換したよ」という話しか聞かないので、やはりタイヤ交換といえば前後同時なのではないでしょうか?

また、XLディグリーになってからは、ずっと同じブランドなので他のタイヤとの比較ができてない。仕事柄取っ替え引っ替えブランドを変えてみなければ、とは思うのですが。コストパフォーマンスと充分なパフォーマンスを考えると、ついつい“同じタイヤで”になってしまっている。

チェーンなどは毎回違うブランドというのに。XLディグリーはちょっと特殊な、高さの低い!? チェーンで、もともと2ブランドが指定されている。さらにパーツを頼んだ時に、XL用を間違えて取り寄せられてしまうことがあって、注文し直してもらうのも面倒とそのまま使ってしまったり。

純正はエンドレスで、交換はスイングアームまで取り外す必要がある。XL用はカシメでつなぐタイプなので交換が楽ちん、と、間違えた人のせいにして手抜き。その場合ドライブギアに付いているラバーのダンパーのような部分に若干干渉するので本来はやらない方が良いのだろうが。脱線でしたが、そんなわけでチェーンに関してはブランドごとに耐久性に違いがあることなどが如実に分かってしまった。どこのブランドがどうとは差し障りもあるのでここでは書かないが、タイヤも同じようにブランドを取っ替え引っ替えするべきなのだろうが、人に頼むとなると、ついつい“同じタイヤで”と口に出てしまう。それ以前にオフ車ぐらい自分でやれ! ですかね。確かにエンドレスチェーン取り替える方がよっぽど手間なんですけど。

手間といえば家用のディオのタイヤも交換した。こちらはさすがに自分で。最近の原チャはよく考えられていて、タイヤ交換のためにエキゾースト外すにも昔みたいにナットがさび付いていて緩まない、などということがなくなっている。

通常のナットではなく、ボルトの頭まですっかり包み込む袋ナットになっているんですね。おかげで錆び付いていることもなく、簡単にエキゾーストを外すことができた。と、喜んでいたら思わぬハードルが。

小宮山幸雄
komiyama
“雪ヶ谷時代”からMr.BIKEにかかわってきた団塊ライダー。本人いわく「ただただ、だらだらとやって来ただけ…」。エンジンが付く乗り物なら、クルマ、バイクから軽飛行機、モーターボートとなんでも、の乗り物好き。「霞ヶ関」じゃない本物!?の「日本の埋蔵金」サイトを主宰する同姓同名人物は“閼伽の本人”。


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リアのアクスルシャフトのナットが緩まない。もともと誰かにリアブレーキをきっちりかけてもらって、もう一人がナットを緩める、か、エアインパクトレンチで緩める、が正解なのだろうが軒下ガレージではそんな設備も人手もない。であれこれ苦戦すること30分。ついにあきらめて近所のドリーム店さんに泣きついた。

いつもパーツしか頼まない“金にならないお客”なのだが、そこはドリーム店さんの太っ腹。「あ、いいですよ」の一言で簡単に緩めていただいた。感謝感謝です。タイヤは懐具合と相談してDUROというのをガレセで手に入れてもらっていた。

ちなみにこのDUROタイヤ、1945年に台湾で操業、1979年には日本の住友ゴム(現日本ダンロップ)との技術協力協定を結ぶなど“お買い得タイヤ”の中では信頼があるブランドなのだそうだ。HF263というモデルで、それまで履いていたブリヂストン製よりトレッド面が若干柔らかい感じがするが、今のところまったく問題なし。あとは耐摩耗性しだいでしょう。

        ※

これまた身の回りの話題で申し訳ないが、首都高速が来年1月から料金制度が変更される。(あ、阪神高速も、ですよね)

現在の定額制から距離制に移行するという。短距離では値下げ、また、東京線、神奈川線、埼玉線、と異なる路線をまたいで利用していた方も多分値下げ、になると説明されているが、おおかたの人にとっては値上げだろう。

まあ、それはしかたない。今や首都高速道路株式会社という一私企業体なのだから。採算次第で料金が決められるのは当然だろう。一応はかつての首都高速道路公団時代の業務を引き継いでいるので(実体は同じ組織!?)、関連自治体5都県市の議会の了承を得て国交省の許可も得て実施するという。

で、この新料金、あくまでETC搭載車を前提にしている。多くのバイクがそうであろうETC非装着車は、有無を言わせず一律900円の上限料金を徴収されることになる。6km以下なら500円で済むはずの所でもだ。

「ETC装着車にあらずんば車にあらず!」

そしてまだまだ数少ないETC装着のバイクですらコケにされているのは、車とまったく同じ料金体系なのだ。せっかく車両区分の判別を自動で行い、自動で料金を課金できるというETCの一番の機能を完全に無視している。一般の高速道路のようにせめて軽自動車枠も設定して普通車とは別料金にしようなどということは、夢にも考えなかったのだろうか。

「900円の一律支払いがいやならETC付けなさいよ」、と迫っている一方で、ETC装着車であれば事細かに車両区分ができる機能などまったく無視して、車と同一料金を徴収。株式会社になっても公団時代の殿様商売根性が抜けていない。呆れるね。二輪ライダーなどものの数じゃないのだろう。文句言うやつなど誰もいないと高を括られている。いや、そもそも利用者の一員として認識されていないか。

このところ年寄りの事故が増えたからと言ってそそくさと自動車保険料の値上げを発表した損保業界だが、もともと団塊の世代が高齢化するなど分かり切っていたこと。絶対的な運転免許人口が多いのだからその分事故の総件数も多くなるのはあたりまえ。絶対数ではなくドライバー人口の年齢別比率で事故件数を調べれば、実はそれほど変わっていないはず。とにかく年寄りの事故が多いから、と値上げの口実に使ったまでで、そんなきちんとしたデータをどこも出してないから推測だが、団塊世代をいいように利用するのはなにも今に始まったことじゃない。

その損保業界ですら、リスク細分化保険とやらできめ細かに料金設定をしているのに、まさに首都高速の丼勘定は前時代的。“大型車”とそれ以外はすべて十把一絡げで“普通車”のわずか二本立て。

ETCとは、ユーザーが自腹で装置を買ってくれた上、料金徴収の手間いらずで自動で金払ってくれる便利な道具、としか思ってないのだろう。なめられたもの。確かに爆音・自分勝手走りの兄ちゃんたちがバイク・ライダーだと思われている限りは世の中そんなもんでしょうな。

           (小宮山幸雄)



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