裏庭の徒然草 

発すればオシマイというものではありません通達など行政機関からの“命令”「それでどうなったか検証・報告」を国に求めます政治家・政党へ直接アプローチ?そんな動きがようやく出てきそうだ!。

個人的に最も好きなTV番組はNHKの『世界ふれあい街歩き』だ。

カメラそのものがレポーターとなり、最低限のスタッフで世界中の「街」の道、メインストリートだけではなく路地を含めて「庶民が暮らしている街の通り」を1日中かけて、ひたすら歩く。

何が起こるか、どんな人と出会うか、基本的には偶然やハプニング、そこからその街と暮らす人を浮上させていく、いわば“出たとこ勝負”のように制作された番組だ。  

もちろん番組の主旨・目的に沿った内容も興味津々なのだが、私の視点はその街の路上の様子にいってしまう。なぜなら、ほとんどの街の場合、住宅地を含めてその路上にはクルマやバイクが「生活しているぞ」という佇まいで堂々と、あるいは遠慮がちに「駐車」しているからだ。

大きな通りばかりではなく、狭い路地でもデッドスペースなどに“ここならジャマになりませんから”“これはOKでしょう”の空気で駐められているのだ。

ちゃんと駐車スペースを示す簡単なラインが路上に引かれている街もある(実はこのやり方でいいんだよな、がまさに実感だ!)。  

そう、今の日本の街:都市部の多くでは、あの2006年6月の駐車禁止取締り“駐める理由不問・一網打尽”新制度施行以来、見られなくなった“風景”だ。

もちろん無秩序・不法駐車がいけないのは論を待たない。

しかし、ならば駐めるスペースを確保・提供も同時にすべきだろう。それもせず、ただひたすら「駐めてはダメ」だけという施策は、国民の生活など屁とも思っていない(生理上不可欠な屁に対しても失礼な表現だが)、どんな不合理でもいったん自分が発すれば正当化してしまうどこかの強権国家のやり方と同じではないか。

その無策な、フォローのないやり方が各方面からの指摘でマズイと思ったのか、今年に入って取締りと駐車スペース確保について国として動きが出てきた。

その流れのひとつについては紙媒体であった2010年のミスター・バイク6月号で橋本輝さんによってレポートされているが、簡単に“復習”しておこう。

今年2月26日、衆議院予算委員会・第一分科会で佐藤茂樹議員(公明党)と当時の中井洽(ひろし)国家公安委員会委員長の間で質疑応答が行われた。

佐藤議員の質問に中井国務大臣は
「二輪駐車場がなく二輪車の駐車需要が多いところで、地域の商店街なり自治会等から相談を受ければ、そのことを考慮した上で適切に判断していきたい」
というモヤモヤした応答なのだが、佐藤議員の論点・指摘は明確だった。

それは――
①二輪車駐車場の整備が必要、
②二輪車の駐車違反の取締り緩和、
③二輪車用各種パーキングの有効利用
――だ。つまりあまりにも少ない二輪車駐車スペースを各種設けなさい、それが整うまで“一網打尽”的な取締りは緩和すべきだ、ということだ。

ムカシから言われていることだが、国会で質問をする威力・効果は非常に大きいことをあらためて我々は知らされる。

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