思い入れ、楽しみ方は千差万別 四角形


 

11月6日の日曜日、東京・青山の本田技研本社ビル「ウエルカムプラザ青山」にて、

毎年秋恒例となっている「カフェカブミーティング」が開催された。

1997年から始まり、今回で15回目となる。

カスタム車両から長年使い込まれた車両まで、

それこそ様々なモデルが全国から集結するこのイベントは、

50年以上の歴史を誇るホンダのカブが

いかに多くの人に親しまれているのかがわかる。


今年は前日の夜から降り始めた雨の影響か、前年に比べると参加者は少ない模様。それでもウエルカムプラザ前のスペースには隙間がないほどのカブで埋め尽くされた。ちなみに今年の参加台数は294台だった。

参加車両はスーパーカブは当然のことながら、リトルカブやスポーツカブ、ハンターカブ、さらにはジョルカブまで“カブ族”が基本だが、スーパースポーツのSS50、さらには自転車に補助エンジンを付けたカブF型などの参加も見られた。

9時受付、10時開始となるイベントはその名の通り、参加者にはコーヒー(ココアや紅茶もアリ)が振舞われ、カブ仲間同士交流を深める場。今年も東京・青山一丁目を目指し全国からカブ使いが集まり、そこら中で熱い談義が繰り広げられていた。参加者には毎年車種が異なるバッジ他、記念品が配られ、良き思い出としても嬉しいイベントである。

スーパーカブは人々の生活に密着した“道具”として親しまれてきたこともあり、参加者のバイクからそれぞれの思い入れが表れている。また、ファッションアイテムのひとつとして個性を演出しているモデルも見られるあたりが、カフェカブミーティングが他のバイクミーティングとは異なるところ。バイクに興味の無いと思われる通行人も、思わず見入ってしまうのだ。

毎年、スーパーカブに縁あるゲストを招いて行われるバイクフォーラム、今年は旅行家の藤原かんいち氏が登場。「カブは世界をかけめぐる」と題し、カブで日本や世界を旅したエピソードなどが披露された。

イベントも終盤を迎え、参加者にとって一番気になる「スーパーカブ人気投票&コンテスト」の表彰式。盛り上がりがピークに達する時間である。今年も人気投票の他、主催者独自の観点で選定される賞が用意され、受賞者には協賛各社からの豪華なプレゼントが贈呈される。

表彰式も終り、いよいよお開き。1年に1度、同じバイク乗りが集まる祭典のフィナーレを惜しみつつ、それぞれのカブが家路に向う。大動脈・国道246号線のそこらじゅうをカブが走っているという、これもまた1年に1度だけ見られる秋の東京の“風物詩”となりつつある。


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全国からホンダの“総本山”を目指してカブ使いがやってくる。お疲れ様です!
全国からホンダの“総本山”を目指してカブ使いがやってくる。お疲れ様です!

本社ビル2階を参加者の憩いの場として開放。関連書物が用意され、貴重な映像も放映された。
本社ビル2階を参加者の憩いの場として開放。関連書物が用意され、貴重な映像も放映された。

今回、参加者に配られた記念バッジ(1960年のスポーツカブC110)。昨年はスーパーカブ110だった。
今回、参加者に配られた記念バッジ(1960年のスポーツカブC110)。昨年はスーパーカブ110だった。

藤原かんいち氏によるバイクフォーラム「カブは世界をかけめぐる」。燃費の良いカブは10万円で日本一周(沖縄を除く)できるそうです。
藤原かんいち氏によるバイクフォーラム「カブは世界をかけめぐる」。燃費の良いカブは10万円で日本一周(沖縄を除く)できるそうです。

藤原かんいち氏と「スーパーカブ人気投票」の1位から6位入賞者。前日の夜中にカスタムが完成したという人も。
藤原かんいち氏と「スーパーカブ人気投票」の1位から6位入賞者。前日の夜中にカスタムが完成したという人も。

イベントお開き後も会場を去るのが名残惜しい人々がたくさん。空いたスペースを利用し、同じ志をもつ者同士で記念撮影。
イベントお開き後も会場を去るのが名残惜しい人々がたくさん。空いたスペースを利用し、同じ志をもつ者同士で記念撮影。

ビンテージからカスタムまで、愛とセンスに満ちたカブ達

8つの様々な賞典もアリ!



最も遠くから参加した人に贈られる「遠くから来たで賞」を受賞した人は佐賀県から。最も年齢が高い人に贈られる「最年長賞」は何と76歳! プコブルーのリトルカブ・オーナーは、女性参加者の中から選ばれる「レディース賞」を、MotoGPのテスト車両を思わせるカーボン地(風)のスーパーカブ110は「スポーティで賞」を受賞。他、ヤレ感賞、ベストタンデム賞、スマイル賞、藤原かんいち賞が用意された。※写真をクリックすると大きくなります。

人気投票1位のカブは3週間で製作!?

8つの様々な賞典もアリ!
見事1位に選ばれたのはスーパーカブ70ベースの「ミニカブ号」。全長で30cm短い他、幅や高さも合わせて詰められており(タイヤは10インチ)、今回が初参加だというオーナーさんと並んだ写真で見るとその小ささは一目瞭然。イベントの告知を直前で知り、何と3週間で仕上げたとか。前後サスが特徴的なスーパーカブはコンテスト4位の車両だ。※写真をクリックすると大きくなります。
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