今年は前日の夜から降り始めた雨の影響か、前年に比べると参加者は少ない模様。それでもウエルカムプラザ前のスペースには隙間がないほどのカブで埋め尽くされた。ちなみに今年の参加台数は294台だった。
参加車両はスーパーカブは当然のことながら、リトルカブやスポーツカブ、ハンターカブ、さらにはジョルカブまで“カブ族”が基本だが、スーパースポーツのSS50、さらには自転車に補助エンジンを付けたカブF型などの参加も見られた。
9時受付、10時開始となるイベントはその名の通り、参加者にはコーヒー(ココアや紅茶もアリ)が振舞われ、カブ仲間同士交流を深める場。今年も東京・青山一丁目を目指し全国からカブ使いが集まり、そこら中で熱い談義が繰り広げられていた。参加者には毎年車種が異なるバッジ他、記念品が配られ、良き思い出としても嬉しいイベントである。
スーパーカブは人々の生活に密着した“道具”として親しまれてきたこともあり、参加者のバイクからそれぞれの思い入れが表れている。また、ファッションアイテムのひとつとして個性を演出しているモデルも見られるあたりが、カフェカブミーティングが他のバイクミーティングとは異なるところ。バイクに興味の無いと思われる通行人も、思わず見入ってしまうのだ。
毎年、スーパーカブに縁あるゲストを招いて行われるバイクフォーラム、今年は旅行家の藤原かんいち氏が登場。「カブは世界をかけめぐる」と題し、カブで日本や世界を旅したエピソードなどが披露された。
イベントも終盤を迎え、参加者にとって一番気になる「スーパーカブ人気投票&コンテスト」の表彰式。盛り上がりがピークに達する時間である。今年も人気投票の他、主催者独自の観点で選定される賞が用意され、受賞者には協賛各社からの豪華なプレゼントが贈呈される。
表彰式も終り、いよいよお開き。1年に1度、同じバイク乗りが集まる祭典のフィナーレを惜しみつつ、それぞれのカブが家路に向う。大動脈・国道246号線のそこらじゅうをカブが走っているという、これもまた1年に1度だけ見られる秋の東京の“風物詩”となりつつある。