タイトル


最近のミスター・バイクは「遊び心というかおバカ企画が少ない」とお嘆きの貴兄へ


「東京23区の区役所には銅像があるんですよ。見に行きませんか?」

ほうほう、なんだかタモリ倶楽部っぽくておもしろそうじゃない。

「でしょ! ナビ付きのフォルツァでぐるーっとまわります。僕は」

僕は? というとんじゃあたしは?

「アナタは電車が大好きなんでしょ」

へ?


こうして久々の、意味のありそうでほとんどというかまるで無い

「区役所の銅像巡り」+「バイクvs公共交通機関」異種格闘技戦開催が決定した。

ルールは単純明快。

東京23区の区役所を巡り、銅像の写真を撮って先にゴールした方が勝ち。

師走前の23区を銅像を求め駆けずり回ったその結果は!?


今回は前編、負け犬の遠吠え編。後編は勝ち馬ナビ男の雄叫びと完全網羅銅像ガイドの二本立てでお楽しみださい。

続きは、もちろんWEBで!?

タイトル



「ウサギとカメみたいになったりして」

「駐車場探してる間に先に行かれちゃったりして。ふふふふっ」

午前6時半、濱ちゃんはナビを操作しながら嬉しそうに言った。もちろん余裕ぶっこきプルコギなウサギ目線で。

確かにバイクは小回りが効くし渋滞にも強い。燃費もいいから経済的にも優れている。最大のネックは駐車スペースが充分に確保されていないという政治的人為的な点だけなので、濱ちゃんが勝利を確信していることも、また心配している点も至極最もな話。

区役所という公共性の高い施設にバイクの駐車スペースくらいは用意されているだろうが、北海道カントリーサインの旅(解る人激しくうなずいて下さい)や香川讃岐うどん遍路じゃないんだから、都内なら、公共交通機関でもいい勝負になるのではないかとも思う。

ナビに頼り切って下調べを一切していない(であろう)濱ちゃんに対し、こちらは「みんくるガイド」と一夜を共にするという、とらえ方によっては「枕営業か!」と言われるほど練り上げた計画がある。

お金かけない(経費は出ない=自腹)、できるだけ歩かなくて済むように計画した。熟慮すればより効率的な計画ができると思うが……。

タダの地図でとタダの検索サイト(通信料はもちろんかかるが)で調べても運賃はタダにはできない。

公共交通機関が比較的安い(初乗りJR130円、東京メトロ160円、都営地下鉄170円、都バスはどんだけ乗っても1回200円)東京だが、単純計算で普通に支払うと5,550円にもなるようだ。

都営地下鉄、都バス、都電、日暮里舎人ライナーに一日乗り放題で700円。都営地下鉄の駅や都バス車内で買えるすぐれものの都営まるごときっぷに活躍してもらうことにする。。みんくるガイドといい、都営まるごときっぷといい、東京都交通局えらいぞ! 大赤字らしいけど。

用意は調った。夏休みの勉強計画を作っただけで宿題全部終わった気になる、あの危険なあの達成感にような……。

それはさておき、東京都交通局が作ったみんくるガイドなのに、掲載されていない区役所があった。

さらに東京都が運営する東京都交通局でたどりつけない区役所が4つも存在するとは驚いた。

いわるゆ下町と呼ばれる城東地域は網の目のように都バスが走り回っているのに対し、世田谷、目黒あたりの城西地区はほぼ皆無という東高西低っぷり。

区役所の直近に東京都交通局の駅やバス停があるAランク、おおむね徒歩10分圏内にあるBランク、都営以外の手段でしか行けないCランクと、あくまで都営地下鉄、都電、都バスの駅や停留所からどんだけ近いかという「都営まるごときっぷ」視点で23区役所を分類してみた。

都営三田線の駅が真下にある文京と板橋は文句なく特Aランク(でも文京は結構通路を歩くけど)。

目の前に都バスのバス停があり、なおかつそこそこ本数もある江東、江戸川、豊島、足立、杉並、墨田はAランク。

徒歩ですぐ(おおむね徒歩5分圏内で坂道とかなくて気分的にもすぐ)の港、中央、台東、荒川、がBランク。

徒歩10分圏内(さらに繁華街の中とか階段の上り下りがあるとか気分的にも遠い)の千代田、新宿、渋谷、品川、練馬、葛飾、北がCランク。

最寄りに都営地下鉄の駅、都バスのバス停のない中野、世田谷、目黒、大田はDランク。

これは、あくまで「都営まるごときっぷ」からの視点で、中野、大田区役所はJR駅からほほ徒歩1分という他を圧倒する地の利。

世田谷区役所は東急バスが目の前まで乗り入れているし、目黒区役所は天下の東急東横線中目黒駅の近く。ここらは泥棒慶太(始祖五島慶太のニックネーム)の東急グループ牙城ゆえ、都バスがのこのこ入りこんでいく余地がないのかもしれない。

というような予備知識を頭の片隅に入れておくと、このヨタ特集もちっとはためになるような気がしてくるし、23区区役所スタンプラリー(区役所にスタンプはないけれど、お子様の夏休みの自由研究にいいかも)に多いに役立つことだろう。

長々と予備知識を並べたのは理由がある。

負けたから。敗者はくどくどと言い訳をするのが世の常ナベツネ。

だから、このあとに続くの顛末はもっと長い……

それでは烏賊(以下)蛸(タコ)な本文に続く。

[次のページに続く]


[23区区役所銅像巡り・前編 1|23]

[23区区役所銅像巡りの旅 FORZA+Navi・後編へ]


[東京23区区役所銅像コレクションへ ]

みんくるガイド
みんくるガイドと都営まるごときっぷ。この2つがなければ区役所巡りはできない(こともないけど)。みんくるガイドは都バスの路線図で都営地下鉄の駅で無料配布している。地図にもなるし主要な施設も掲載されているから都内を駆けずり回る時は一部もらっておくと便利。ちなみにみんくるとは東京都交通局のゆるくないキャラクター。詳細はみんくるの小部屋で。スクリーンセイバーもあるけどWindos7はおろかXPも未対応。MacもOS8/9のみという古いパソコンを大事に使っている人にはやさしい(か?)。
都バス
区役所巡りの主役、乗った都バスは13本。ほとんどのバスはおじいちゃん、おばあちゃんそして小学生〜大学生で意外と混んでいた。ビジネスマン風の人はあまりみなかった。ちなみに都バスは料金先払いの前乗り後降り。さらにシャレではなく都バスは結構飛ばす。
三田線
目黒から大団地で有名な高島平へと向かう都営三田線。目黒-白金高輪台間は東京メトロ南北線と相互乗り入れしているし、目黒からは東急目黒線に乗り入れ日吉まで直通している。文京区役所のある春日で都バス主要路線や大江戸線と、神保町で都営新宿線とクロスする。線路の幅はJRの在来線と同じ1067mm。
浅草線
新橋、銀座、浅草など東京の東側を貫く都営地下鉄浅草線。特急やら急行やら快速やら、アクセス特急やらエアポート快特といろんな電車がやって来て一見さんには敷居の高そうだが、エアポート快特以外地下鉄線内各駅停車なのでどれに乗っても大丈夫。でも行き先が印旛日本医大やら青砥やら芝山千代田やらどこへ連れていかれるのか一見さんには不安倍。でも地下鉄線内だけならどこ行きに乗っても大丈夫。線路の幅は新幹線と同じ1435mm。
都営新宿線
その名のとおり新宿から(線路は京王線に直通している)、市ヶ谷、九段下、神保町と皇居の北をすり抜け城東地区を貫き、はるばる千葉県の本八幡へ走る都営新宿線。縦の三田線、浅草線を横に串刺しイメージ。地下鉄には珍しく地下鉄線内で先行の普通を追い越す急行が走っている。線路の幅は珍しい1372mm。一般的にはどーでもいいことだが、つまり都営地下鉄は規格がすべて違う(大江戸線は線路の幅は浅草線と同じだけどリニアモーター式なので電気の規格が異なる)。白いスーツの議員さんに知られたら「同じじゃダメなんですか!」と言われそう。もし、そんなことになったら石原都知事が怒り出すが、その前に鉄の前原外務大臣が理由を説明してくれるだろうから心配ご無用。