今年は勝つのみ!Hondaの宿命を背負う“5人の戦士”を直撃

我らが“サムライ”、2011年シーズンの抱負を語るル


世界GP・250ccクラスのラストイヤーとなった2009年、激闘の末タイトルを獲得。昨年は念願の最高峰クラスMotoGPへのエントリーを果たすが、アクシデントによって数戦欠場を余儀なくされた青山。 最高峰クラス唯一の日本人にかかる期待は大きい。

青山博一

「2ヵ月半ぶりにバイクに乗って、3日間マレーシアでテストしてきたんですけど、それまでの間はヨーロッパでトレーニングして準備してきました。 不安はあったのですが、バイクに乗っている感じからすると特に問題は感じなかったので、フィジカルコンディション的には良い状態にできたかなと。 背中を骨折した後はランニングとかもできなくなってしまったので、今回はスキーのクロスカントリーを取り入れたり、自転車、水泳といった背中にあまり負担のかからない方法でトレーニングしてきたんですけど、成果も感じられています。


今年初めてのマレーシアのテストでは、移籍したチームとのコミュニケーションづくりからスタートしました。 初日から好感触を得て、2~3日目も確実に前進してこれました。 テストで乗ったマシンは2010年モデルをベースに2011年の新エンジンを積んでたんですけど、パワーは上がっているし、加速もいいし、凄くキャラクターもいいんで、それをうまく使っていけるようになったら、トップに食い込んでいけるのではないかと思っています。


チームメイトとなったシモンチェリはGP250時代から一緒に走ってきたライバルですが、今年はチームメイトとしていい関係を築いて、お互い刺激しあいながら上に上がっていきたいですね。


今年は8台のワークスマシンが走ってるんですが、その中に食い込んでいけるような走りがしたいなと。

昨シーズン、中盤から後半走れていなかったので、その辺をリカバーできるようないいポジションにしたい。

トップ5に食い込んでいけたら上出来かなと思います。

今、チームと合流したばかりなので、チームはどういうふうに動いてくれるのか、チームとしても僕が何を好んでいるのか、まだわかっていないと思うので、それをお互い早く見つけていって、マシンのセットアップを含めて総合的に強くなっていけたらと思います」



「2008年に足の大怪我をしまして、最初、足の裏の感覚がない状態からスタートしました。昨年からは足の感覚も戻りつつあり、今は完璧ではありませんが、怪我前に近い感覚まで戻ってきており、身体はホントにいい感じです。


シーズンオフはブレーキ感覚を養うため、ミニバイクでのトレーニングをメインでやってきました。

今までより走る量を増やし、レースにも参加しました。常に全開で攻めて、集中力とかも養われたと思います。


モリワキのマシンはとても素晴らしいバイクという印象でした。

エリアス選手もチャンピオン獲りましたし、とても完成度が高いという感じ。今年はもちろんチャンピオンを目指します。そのためにも昨年のチャンピオンチームであるグレッシーニに入りましたし。

日本製のモリワキのバイクに日本のエンジン、日本人ライダーとして頑張っていきたいと思います」


昨年から始まったMoto2クラスでは1勝を飾るものの、マシンの熟成に苦労を強いられた高橋。今年はチャンピオンチームに移籍し、モリワキMD600を駆る。“バイク界のユーキ”の今年に賭ける思いとは?

高橋裕紀

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