第1走者 (2011年10月12日更新)
「世界一のバイク、その名は黒王」
私の名前は長田洋明。しがない「お笑い芸人」だ。今日は、私の愛車ホンダXR250モタードとの出会いについて語らせて戴きたい。
あれは3年前、当時、私は愛車を事故で失い、困惑していた。そんな、ある日、街で偶然、停車しているオフ車を見かけた。ホンダXR650(黒)である。
その時、私の全身に衝撃が駆け巡ると共に、ある言葉が突いて出た「こ…黒王…」。
そう、ご存知の方も多いと思うが、あの「北斗の拳」の登場人物である「ラオウ」の愛馬である「黒王」のことだ。その存在感と迫力は、私にとって、黒王そのものだったのだ。
私は直ぐに携帯サイトにてXRを検索し、とあるバイク屋のサイトにて、XR650を発見した。しかし私は中免しか持っていない為、半ば諦めかけた。その時、サイトの下記にてXR400、250絶賛発売中の文字を発見したのだ。
私はホンダに感謝した。しかし調べていく内に排ガス規制の厳正化に伴い生産中止になることが発覚したのだ。そう。まもなく黒王の繁殖は終わるのだ。
私はあせった。「急がねば…狙いはXR250…」。
一週間後、私は近所のバイク屋を訪れた。すると中から小柄な店員のS氏が出てきた。
私はS氏に、こう尋ねた「XR250はありますか?」
するとS氏は「XRなら2階にありますよ」
━「知っていた」。そう。私は数日前に、店を訪れ下見をし、それを知っていたのだ。
しかし、この熱い想いを店員に知られたくなかった為のツンデレだったのだ。
私はS氏と共に2階に向かった。するとヤツは、入り口すぐ傍にいたのだ。
私は興奮を抑えつつ、当初からあった懸念をS氏にぶつけた。
「オフ車って足着きは、どうですか?」
S氏曰く「長田さんより、小柄な僕でも片足は着きますよ! 何なら乗ってみますか?」
私は直ぐに、それを実行に移した。
するとどうだろう…片足どころか、つま先すら着かない有様だったのだ!! これでは馬[黒王]どころか三角木馬である。
私は動揺を隠しつつ、S氏の顔を見た、すると案の定、苦笑いである。
しかし、彼もそこはプロ、こう切り替えしてきた「XRはモタードもありますよ…」
私は再びホンダに感謝した。そして早速XR250モタードに跨ると、何とか、つま先立ちを保つことができたのである。
私はS氏に購入の意思を伝え、契約書にサインをした。頭金3万円の3年払いである。またしてもS氏は苦笑いをしていた。
こうして当初の黒王よりも小型化したものの、私は、私の中で世界一のバイクを手に入れたのである。〔完〕
(次回は11月19日更新 第2走者は こんたく 紺谷拓司さんの予定です)
日本お笑い無線 長田洋明
- ●プロフィール
- ながた ひろあき 1978年9月13日生まれ 熊本県出身 A型 身長166cm 体重60kg 趣味はバイク、モータースポーツ観戦。特技はバイク、ヌンチャク。相方は矢部将太。
- ●ライブ情報:蒲田CULB TOPSライブ 本八幡爆笑宣言ライブ ●エヌフォースプロモーション所属
このコーナーではバイクに乗っている、バイクが好き、バイクについて言いたいことがある、バイクにまったく興味がないがなにか書きたい。という芸人さんの原稿をお待ちしております。あっ、ギャラは……ありません。それでも、書きたいという素敵な芸人さんはmailto:dd4@mr-bike.jpまでご連絡ください。
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